釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第12弾『南 篤志選手』
選手紹介2018/10/30
南篤志選手(みなみ あつし)選手(所属先:新日鐵住金(株)釜石製鐵所 社員)プロフィール
2016年加入/1993.8.6生(25歳)/174㎝/78㎏/茨城県鹿島市出身/清真学園高校→慶應義塾大学卒
●ラグビーを始めたきっかけ:13歳から。サッカーに似ていた。先輩の影響。
●ポジションの遍歴:SO→WTB→SH→CTB→SH
●ニックネーム:あっし
●趣味:TVゲーム(FIFA)、映画鑑賞
●好きな食べ物:果物、お菓子(ラムネ、グミ)
●釜石のオススメ:モランボン
●出身地のオススメ:鹿島アントラーズ
●試合前のルーティン:音楽を聴く
●ストロングポイント:Run、Pass、テンポ
●サポーター、ファンへメッセージ:いつも多大なるご声援ありがとうございます。自分の良さを出して、チームを勝利に導いていきたいと思いますので、今後ともご支援、ご声援をよろしくお願い致します。
(取材日:2018年9月21日)
皆さんの想いに助けられています
ーー入団のきっかけを教えてください。
南選手:
大学4年生の春にIBC杯で対戦した際、試合後に桜庭さんから「来年、SWでプレーする気はないか?」と声を掛けて頂いたのがきっかけです。
正直、声を掛けて頂いた頃は社会人でラグビーを続ける気持ちはまだあまりなかったんですが、その後を過ごす中で“まだ出し切っていないな”と感じてきて、もう1回チャレンジしたい!という気持ちが大きくなっていました。
それから、僕は就職活動をする上で、“色々な価値観や考え方を持っている人と仕事をして、自分の価値観を成長させていきたい”という事を軸にしていたので、その点で“この会社なら!”と思いましたし、そこにプラスして、ラグビーをやるなら仕事をしながらやりたいと考えていた僕にとって、地域に根ざしたSWでプレー出来るという事がとてもありがたいお話でしたので、「ぜひお願いします!」と入団させて頂きました。
ーーその2015年のIBC杯で印象的だった事は?
南選手:
社会人チームが相手なので、僕たちは全て出し切らないと勝てないだろうと思いながらプレーした覚えがあります。
それから、やっぱりSWサポーターの皆さんの応援ですね!人の数ではなくて、応援する1人1人の想いが、すごく強いなって思いました!今では自分が、その皆さんの想いに助けられています!
熱さは心に秘めて
ーールーキーイヤーは、9番 SHで公式戦はほぼスタメン出場されています。
南選手:
あっという間の1年でした。やっぱり、大学の時と社会人生活は大きく違って、仕事でも考える事が多く、それでもラグビーの時は切り替えて集中しなければいけない。慣れるまでは大変でした。
SHはどのポジションよりもチームの事を把握する必要があるんですけど、チームの先輩方がほんとに良い方ばかりで、佐伯さんとか益基也さん(井上)とかにサポートしていただいて、全然苦ではなかったですね。
ベテランがしっかりチームを支えて下さっているという点は、他のチームとは大きく違うと思います。
更に、1,2年目には伊藤剛臣さんがいらっしゃいましたし!テレビで観ていた選手が、今自分の目の前で若い世代にも負けずにプレーしている姿を見て、「自分には絶対出来ない…」って思っていました!
ーー冷静で堂々としたプレーが印象的でした。
南選手:
ルーキーでスタメンに起用して頂いたからには、“しっかり責任を果たしたい”という思いでやっていましたが、最初はやっぱり緊張しました!だけど、そこまで気にせずプレーはできていたので、そういう風に見えていたのかもしれないですね。それでもやはり、自分の未熟さを感じながらやっていましたね。
“冷静なプレー”については、ポジション柄、熱くなりすぎず常に冷静にいなくてはいけない、という事は心がけています。周りを活かすポジションの僕が熱くなり過ぎて周りが見えなくなってしまったら、チームを壊してしまう原因にもなりますから、熱さは心に秘めてプレーしようと常に考えています。
ただ、冷静過ぎて、“もう少し体を張れ”といった課題もあるので、今年はそこも頑張って行きたいです。
各々の成長につながる良い環境
ーー2年目(昨季)は、同ポジションにスコット・ゲイル選手。ポジション争いという点では?
南選手:
争うというよりも、お互いの良さを活かしてチームの為に戦っている感じでした。
ゲイルはとても優秀な選手で、日本人のSHにはない才能があります。特に、キックの精度やパスの長さとか、身長が高くて体も強いので自分が体を張って周りを活かす部分とか、そういう所を自分の中にも取り入れてみながら、自分の良さについても再認識できる機会でもありました。
なので、試合毎に役割を分けて責任を果たそうという感じで、バチバチ!という事ではなかったです。
今季は同ポジションのメンバーが昨年より多いですし、お互いに負けない!という感覚はあると思います。僕も負けず嫌いですし(笑)。それがきっと各々の成長につながるので、さらに良い環境になったと思いますね。
ーーSHとしての役割。FWとのコミュニケーションについては?
南選手:
ラグビーはセットプレーが多いので、FWで決まっちゃう部分があったりするんですよね。何よりFWが一番大変だという事をいつも目の前で見て分かっているので、そこをケアしながらゲームを進めて行くという部分を意識しています。FWを楽にするための指示をBKに出したり、そういうプレーを選択するのも僕の役目です。
ーーお仕事について。
南選手:
今年の7月までは、聡太郎(高橋)の上司として総務にいたのですが、現在は工程業務室にいます。
より現場に近い所での仕事をしたかったので希望が叶いましたし、楽しみつつしっかり勉強したいと思います。
チームメイトやOBもたくさんいるので、色々と相談しやすい環境でありがたいです。
ポジションや立場的にもチームをリードして行く気持ちで
ーー8/19 鵜住居復興スタジアムオープニングゲームについて。
南選手:
ラグビーW杯が開かれる場所、そして、開催地の中でも特別な意味を持つスタジアムのこけら落とし試合に出場できた事はとても光栄ですし、ラグビー選手としても純粋にプレー出来て嬉しかったです。
スタジアムも満員の観客で、こんなにたくさんの人が“釜石ラグビー”を見て下さっているんだ、いろんな想いがあるんだな・・・と、とても感じた試合で、SWはそういう地にあるチームなんだと改めて実感しました。
ーー今シーズン、チームの中での自分の役割について。
南選手:
コーチ陣にも言われるんですけど、早くも3年目となり、僕の発言がチームに大きく影響を及ぼすくらいの立ち位置になって来ている事をちゃんと認識した上で、一つ一つの発言や態度をしっかりと考えてゆく事を、より強く意識しています。
今、チームにいるベテランの先輩方の発言は、重みがほんとに違います。練習、ゲーム内容はもちろん、私生活に対しての姿勢もそうですけど、僕らでは気がつかない点を的確に指摘して下さるので、いい意味で先生というか、先輩方の経験を後輩に繋げてくれる事は、このチームならではの良い伝統だと思います。
僕もこれからどんどん後輩が増えていくので、先輩方がやって下さっているようなサポートが出来るよう、もう少し学んでいかないといけないと思いますね。
それから今季は、以前からいる選手と新加入の選手が半々になったので、そこを繋ぐ役目になれるように日々のコミュニケーションも心がけています。
でも、ガラッとかわる事もこのチームの良さでもあって、色々な経験を持った選手が来てお互いにそれを学ぶことができるし、そうして一つになった時にすごい大きな力になると思います。
今年もTLチームから来た選手たちがチームを引っ張って下さっている中で、それを全体にどう還元していくか、ポジションや立場的にも僕がそこに上手く入って、リーダーでは無いですが、そのくらいの気持ちでやっていかなければならないと感じています。
TL昇格への原動力に
ーーここまでリーグ公式戦、2試合が終了しました。(インタビュー時)
南選手:
どっちも勝てた試合でした。
三菱重工相模原とは、点差ほどの力の差は無かったと思うのですが、一つ一つのプレーの精度や、“取り所でしっかり取り切る事”の差が敗因につながったと思います。
特にマツダ戦、昨年マツダには1分け1敗で、ほぼ2敗しているような感覚だったので、今年はどうしても勝ちたかった!リザーブでしたが、前半はずっと落ち着かなくて“早く出てどうにかしてあげたい!”って思いながらベンチにいました。
僕は後半から出たんですけど、あのタイミングで出たら僕が絶対に勝たせなきゃいけないという思いを持っていたので、勝たせきれなかった事がほんとに悔しかったです。
ーーここから、さらにどんなチームに?また、プレーヤーとしてはどんなプレーを?
南選手:
個人としては、TL昇格への原動力になれる様にいつも準備しています。
“テンポでは負けない”“Runで前に出る意欲”も強みにして、昨年以上にトライを取っていけるように、仕掛けていきたいですね。
まだまだ全ての力を出し切れていないチームだと思うので、そこをしっかり活かして行くのが僕の課題でもあり使命だと思っています。その中に自分の良さをしっかりとのせて頑張りたいと思います。
ここでラグビーをしている意味として、地域の皆さんにラグビーを通じて“勇気や元気を届けたい!”というのが大前提にあって、その為の良い結果を今はまだ届けられていないことがほんと悔しいので、「何が何でも勝つ!」ということにこだわって行きます。
それが、僕らや皆さんの夢である“TL昇格”に繋がって行くと思うので、2連敗して可能性は低くなってしまいましたけど、まだゼロではないので、僕らも最後までしっかり戦い抜く姿をお見せしていきます。
今シーズンに昇格する(来シーズンをTOPリーグで迎える)事に大きな意味があり、皆さんに大きな希望を届けられる機会だと思うので、チーム全員で頑張って行きます!
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釜石シーウェイブス今後のリーグ公式試合情報です。
第7節 11月4日(日)14時キックオフ
対戦相手:栗田工業ウォーターガッシュ
試合会場:鵜住居復興スタジアム
いよいよ1stステージ最終節!TOP4入りをかけた運命の一戦は、ホームの鵜住居復興スタジアムで開催されます!
お相手は栗田工業ウォーターガッシュ。今季、トップイーストリーグから昇格してきたチームですが、決して侮れない相手です!ぜひ会場で声援を送りましょう!
1stステージ(全7節)終了後、1位~4位がAG、5位~8位がBGに分かれ2ndステージが行われます。(トップリーグ昇格に繋がる、トップリーグチームとの入れ替え戦に進む為にはAG(4位以内)に入る事が必須条件です!)
試合開催の詳細については、釜石SW公式サイトでご確認下さい。
http://www.kamaishi-seawaves.com/