新園舎で新学期スタート〜正福寺幼稚園 改築工事完成、9月1-2日に見学会


2016/09/01
復興釜石新聞アーカイブ #子育て

改築工事が完成した正福寺幼稚園の新園舎

改築工事が完成した正福寺幼稚園の新園舎

 

 釜石市甲子町の学校法人釜石学園(理事長=須藤寛人・正福寺住職)が運営する正福寺幼稚園(菊池久園長、園児66人)の改築工事が完成した。新しくなった園舎で25日、2学期の始業式が行われ、園児らの新生活もスタート。半年ほど仮設園舎で過ごしてきた園児は「思いっきり遊びたい」「マーチングを頑張りたい」などと新園舎、新学期への期待を膨らませた。

 

 始業式で、菊池園長は「たくさんの人の協力でできた園舎なので大事に使いましょう。2学期は行事もいろいろあるのでいっぱい頑張りましょう。元気で仲良く暮らしましょう」と呼び掛けた。園児は元気よく手を挙げて「はい」と返事。三浦孝太郎君(5)ら3人が温泉旅行や海水浴など夏の思い出を紹介した。

 

ピカピカの新園舎で新学期をスタートした園児ら

ピカピカの新園舎で新学期をスタートした園児ら

 

 新園舎は正福寺境内の旧園舎跡地に、NSスーパーフレーム工法(スチールハウス)による平屋を整備した。延べ床面積は約985平方メートルと、旧園舎とほぼ同規模。4つの保育室、スクリーンやプロジェクターを備えた図書室、職員室のほか、預かり保育室もあり、ステージを備えた遊戯室も配した。外断熱工法や床暖房を採用し、床や壁などに木材を使った温かみのある内装などで居心地の良い園舎に設計。幅2・6メートルと広い廊下に園児は大喜びで、菊地新奈(にな)ちゃん(6)は「きれいで広くてうれしい。思いっきり走りたい」とにこにこ顔だった。

 

 同園は1936年に正福寺の境内にフタバ保育所として開設したのが始まり。54年にふたば保育園と改称、72年に現園名に改め、74年まで3期にわたり園舎新築工事が行われた。40年ぶりの改築は認定こども園(幼稚園型)への移行に伴うもので、昨年10月から工事に着手。園児は今年1月下旬から旧園舎の裏側に設置されたプレハブ造りの仮園舎を利用してきた。新園舎の本体は2月下旬に着工し、5カ月という短い工期で完成した。総事業費は約4億2千万円。

 

 同園では9月1、2日に新園舎の見学会を開く。時間は午後1時半から5時まで。菊池園長は「皆さんの協力をいただいたので、完成した園舎を自由に見ていただきたい」と呼び掛ける。

 

(復興釜石新聞 2016年8月27日発行 第515号より)

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