オープンシティ戦略推進 日立製作所・JEBDA ~復興から新興へ 3者連携で地域づくり
協定書に署名後、3者の連携に向け握手を交わす日立製作所の星野達朗東北支社長、野田武則市長、新興事業創出機構の鷹野秀征理事長(左から)
釜石市と協定結ぶ
釜石市、日立製作所(東京都千代田区)、一般社団法人新興事業創出機構(JEBDA、宮城県仙台市)は14日、地域の活性化に向けた取り組みに関する協定を締結した。昨年度策定した「釜石市オープンシティ戦略(市総合戦略)」を3者の連携で推進し、持続可能な地域社会の実現に貢献するのが狙い。関係者14人が出席し、市役所で協定締結式が行われた。
野田武則市長、日立製作所東北支社の星野達朗支社長、JEBDAの鷹野秀征理事長が協定書に署名した。協定に盛り込まれた連携事項は、地域コミュニティーの活性化、産業振興、人材育成、高齢者・障害者支援に関することなど。復興の先にある釜石の将来像を確かなものとするため、両事業体が持つ知見やネットワーク、課題解決能力を最大限生かし、共に地域づくりを進めていく。
日立とJEBDAは2012年から唐丹町とつながり、ITを活用した地域活性化策を展開。唐丹町漁協のホームページ再構築や水産加工会社釜石ヒカリフーズの業務支援を行う中で住民と絆を深め、地域全体の魅力発信、内外の人的交流促進に貢献してきた。JEBDAは市内企業の販路開拓、ブランド化支援なども手がける。
締結式で星野支社長は「釜石の総合戦略は全国から注目を集める活動と認識している。日立グループのノウハウなどを提供し、市の持続的発展に力を尽くしていきたい」、鷹野理事長は「われわれが法人設立時に掲げた『復興から新興へ、支援から共創へ』という理念のもと、オープンシティ釜石を共に創る心意気でやっていく」と抱負を述べた。
同戦略は、市内外の人たちが相互に連携・協力することで地域内にさまざまな市民・経済活動を生み出し、実人口(住民票)以上の活力を持った地域社会を作ることを目指す。野田市長は、日立とJEBDAのこれまでの取り組みを「まさに戦略に掲げる『つながり人口』そのもので、非常に心強い存在」とし、「協定を契機に連携を一層深め、戦略に掲げた当市の未来づくりに引き続きのご支援をお願いしたい」と協力を求めた。
(復興釜石新聞 2016年6月18日発行 第496号より)
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