全線開通へ大きく前進〜吉浜釜石道、唐丹第2トンネル着工
唐丹第2トンネルの着工式でくわ入れする野田武則市長ら
「復興道路」として整備が進む三陸沿岸道路(仙台市―八戸市)のうち大船渡市三陸町の吉浜インターチェンジ(IC)と釜石市甲子町の釜石ジャンクション(JCT)を結ぶ吉浜釜石道路(14キロ)の唐丹第2トンネル(仮称、521メートル)が9日、着工した。国土交通省南三陸国道事務所(佐藤和徳所長)が管轄する山田南IC以南の18本のトンネルはこれですべて本格着工したことになり、関係者は全線開通に向けて大きく前進すると喜んだ。
南三国事務所、管内18トンネルすべて着工
吉浜釜石道路は、2014年8月に着工した三陸沿岸道路最長の新鍬台トンネル(3330メートル)など5つのトンネルと2つの高架橋で構成し、構造物が区間の約3分の2を占める。主に山間部を通るルートで工事の規模も大きく、難工事が予想されることから、大林・富士ピー・エス特定建設工事共同企業体に一括発注。18年度の完成を予定し、総事業費は102億円余りを見込む。
このうち唐丹第2トンネルは釜石市唐丹町小白浜と大曾根地区を結び、釜石南ICの南側約500メートルに位置する。予定ルート内にあった民家の移転に時間がかかったことから着工が最後になった。貫通は今秋を見込む。
着工式には工事関係者や地元住民など約70人が出席。唐丹小の児童代表も加わりくわ入れを行い、工事の安全を祈った。
野田武則市長は「三陸沿岸道路は地域経済の活性化や地方創生に大きな役割を果たす。早期完成を祈る」とあいさつ。発注者の佐藤所長は「流通系の企業進出が盛んに行われ、経済界からも大きな期待が寄せられている。地域の期待に応え、一日も早い開通を誓う」と述べた。
(復興釜石新聞 2016年3月12日発行 第469号より)
三陸沿岸道路 国土交通省-東北地方整備局-仙台河川国道事務所
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