前向きに生き抜いて満100歳〜特養ホーム「仙人の里」で百歳を祝う会


2021/01/21
復興釜石新聞アーカイブ #地域

桃色のちゃんちゃんこと帽子を身に着けた100歳の菊池さん(中)、孫の荒田さん(右)

桃色のちゃんちゃんこと帽子を身に着けた100歳の菊池さん(中)、孫の荒田さん(右)

 

 釜石市甲子町の特別養護老人ホーム仙人の里(大久保孝信施設長)を長期利用する菊池キサさんが4日、満100歳となり、同施設で「百歳を祝う会」が開かれた。施設利用者や職員が長寿に温かい拍手を送ると、菊池さんは「ありがとうね」と笑みを返した。

 

 大久保施設長が「1世紀、激動の厳しい時代を懸命に生き抜いてきた。ここでゆったりと明るく楽しく過ごしてほしい」とあいさつ。市の特別敬老祝い金や記念品の羽毛掛け布団などが贈られた。

 

 菊池さんは1921(大正10)年、花巻市の農家に生まれた。遠野市出身で製鉄所勤めの故良助さんと結婚し、釜石で3女を育てた。

 

 同施設は昨年1月から長期利用。それまで野田町の自宅で一緒に暮らした荒田成隆(しげたか)さん(46)が、孫7人を代表して駆け付けた。

 

 ガーデニングが趣味で、四季折々の花を育て楽しんできた菊池さん。よく寝て、よく食べ、自分のリズムを持ち、前向きな性格。控えめだが人と話すことが好きで、コミュニケーション力もあるという。

 

 隣の部屋から流れてきた「釜石小唄」に合わせ、菊池さんは「チャンチャリンコ、チャンチャン」と口ずさみながら手踊り。会場が和やかな空気に包まれた。荒田さんは「本当に元気。もっと長生きしてほしい。年を聞くと、答えはいつも『92歳』。精神的に若い」と目を細めた。

 

 市内の100歳以上は菊池さんで29人となった。

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