大漁旗に感謝の気持ち乗せ、「釜高祭」でお披露目〜釜石高2年生、動画も撮影「被災地の今」伝える

復興釜石新聞2020/09/25

自分たちが考える「釜石らしさ」を込めた大漁旗のデザイン画を見つめる釜石高生

自分たちが考える「釜石らしさ」を込めた大漁旗のデザイン画を見つめる釜石高生

 

 東日本大震災から10年。世界中から届いた復興支援への感謝を伝えよう―。釜石高(鈴木広樹校長、生徒447人)の2年生176人は、感謝の気持ちを乗せる大漁旗づくりを進めている。5日に開かれた釜高祭で、クラスごとに考えた大漁旗のデザインをお披露目。投票も行い、一番多く票を集めた絵柄で思いを発信する。

 

 2年生は5クラスあり、それぞれ5人程度で制作チームを結成。虎舞や市の花「はまゆり」、釜石大観音、海産物などを散りばめた、赤や黄などを使った色鮮やかな図柄が生まれた。18カ国語で「ありがとう」を伝えたり、平和の象徴ハトをデザインしたものもある。

 

 プロジェクトは8月下旬に始まった。きっかけは、2年1組副担任の葛西雄子教諭の「来年3月には震災から10年がたつ。復興、感謝の気持ち、頑張っている姿を自分たちらしい形で伝えたいね」という提案。“釜石らしさ”として「大漁旗は!」とヒントを示した。

 

 この提案にリーダーとして手を挙げたのは、太田堅君。核兵器廃絶と世界平和を訴える第23代高校生平和大使として活動している。震災被災地枠で選ばれていて、支援への感謝を伝える役割も担う。「いい機会になる」と、まとめ役になったものの、「人を動かす大変さを実感。テストや新人戦、釜高祭の準備で忙しい中でも協力してくれてうれしい」と苦笑いする。

 

 学校祭後も数日展示し、投票してもらう予定。賛同を多く集めた1点を大漁旗に仕上げる。

 

 完成した旗を使って来年3月に動画の撮影を計画。その動画を太田君がスイス・ジュネーブの国連欧州本部に届け、「被災地の今」を伝える考えだ。

 

 この取り組みは、新型コロナウイルス感染症の影響で流動的。見守る葛西教諭はコロナ禍での活動に不安もあったというが、「生徒たちには何かをやりたい気持ち、伝えたい思いがある」と確信する。

 

 今年の釜高祭は感染予防のため、1日のみの開催で非公開となった。それでも「After the Rain~コロナに負けるな」をテーマに、定時制25人、同校に併設する釜石祥雲支援学校高等部29人とともに、日頃の学びや部活動の成果を披露。お化け屋敷やゲームなどの催しを楽しみ、「雨あがりの晴れ」に期待し、次に進む力を得た。

 

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