日鉄釜石、富士大に競り負け 20年ぶりの“全国切符”逸す〜天皇杯サッカー県予選決勝
シュートを放つ日本製鉄釜石のMF浅沼海斗。学生チームの富士大に惜しくも競り負けた
サッカーの第70回県選手権兼第100回天皇杯全日本選手権県予選(県サッカー協会主催)決勝は2日、紫波町の県フットボールセンターで行われ、日本製鉄釜石は富士大に0―1(前半0―0)で惜しくも競り負け、20年ぶりの天皇杯出場はならなかった。あと一歩のところまで来て逸した“全国切符”。日鉄釜石の石黒忠利監督は「社会人サッカーを盛り上げるためにも勝ちたかった」としながらも、「選手はここまでよく頑張った。この勢いを今後のリーグ戦につなげたい」と前を向いた。
日鉄釜石は風上に立った前半、サイドを有効に使って攻め込むプランで臨んだ。MF太田代飛鳥主将を中心に左サイドから攻撃を重ねたが、2本のシュートは実らず、無得点のまま折り返した。
後半は富士大が豊富な運動量を発揮し、攻勢に出る。19分、左CKからのこぼれ球をFW阿部が決めて先制した。その後も粘り強くゴールを守り抜き、反撃の芽を摘んだ。
日鉄釜石は前線でキープしきれず、攻めあぐねた。「あわてず、我慢して」というコーチ陣の指示も、球際で粘れず守勢に回り、ノーゴールに終わった。
奮闘実らず、悔しさをにじませる太田代飛鳥主将
大会方式の変更に伴い、例年は決勝から登場するいわてグルージャ盛岡は「Jクラブは出場できない」という条件のため出場できなくなり、4月に行う予定だった準決勝を決勝として実施。しかし、8月30日に組まれた決勝も雷雨のため、この日に順延された。
日鉄釜石は日程変更の影響で、攻撃の軸となっているFW本間達耶、泉沢秀の主力2人を仕事で欠いた。太田代主将は「それでも戦えるチームをつくってきたが、思ったより相手のプレッシャーがきつかった」と悔しさをにじませた。
石黒監督は「残念な結果とはなったが、崩された形の失点ではなかった」と社会人チームとしての意地をのぞかせた。
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