平田公園野球場リニューアル記念、一般野球 待望の開幕〜スコアボード 輝く電光式に
内野の土、外野の芝に電光スコアボードも一新
新型コロナウイルス感染対策の影響で延び延びになっていた釜石市の一般野球は6月28日、第70回市長旗争奪軟式野球大会でスタートした。会場の平田公園野球場は昨年10月の台風19号豪雨被害で閉鎖されていたが、並行して進められた復旧工事と改修事業が完了し、大会はリニューアルを記念する公式戦となった。
平田公園野球場は1993年にオープン。その後、夜間照明が設置され、グラウンドの部分改修やフェンスとダッグアウトの塗装などを施したが、基幹部分は手つかずのままだった。
昨年の台風では、右翼の国道45号側から流入した土砂、大水で外野の芝、フェンスで区切られた客席ののり面が損傷。芝の張り替えは今年から本格化した。大会2日前に初めての芝刈りを施し、再開に間に合わせた。
改修工事は、内野グラウンドの土を入れ替え、排水性と適度の弾力を取り戻した。老朽化が目立ったスコアボードは、手差し式から電光式に一新した。両翼の外野に選手入場口を新設。公式大会の選手入場シーンを演出する。
スコアボードは遠隔操作でチーム名、点数、打者名など試合の経過を知らせる。試合前には選手名の一覧も掲示する。LEDライトで白、赤、緑、黄の色彩が黒地を背景に輝く。
改修事業は1億374万円、災害復旧工事は8406万円が充てられた。
開会式には1回戦第1試合の日本製鉄釜石とB・キングダムの選手、審判団が立ち会った。野田武則市長は「コロナウイルス問題の中で大会開催にこぎ着けた野球協会、選手のみなさんに感謝する。球場改修は、SMC、日本スポーツ振興センターの寄付をいただき実現できた。健闘を期待する」とあいさつした。市野球協会の福成和幸会長がプレーボールを宣言した。
日本製鉄釜石
試合は日本製鉄釜石が一回裏に2点を挙げ、キングダムの反撃を六回の1点に抑えて勝利。昨シーズンの市内公式大会4冠のうち、2冠ずつを分け合った両雄の〝第1ラウンド〟は、日本製鉄釜石に軍配が上がった。2回戦で日本製鉄釜石はエンペラーを1―0、唐丹アカシヤが釜石消防署を1―0で下し、共に準決勝に進出した。
B・キングダム
B・キングダムの松下裕也主将(32)は「電光掲示のスコアボード、ボコボコだった芝も見違えるよう。コロナの関係で練習不足はあるが、本番の試合は気分も違う。伸び伸びやってくれれば」と期待。日本製鉄釜石の藤岡諭主将(27)は「球場は使いやすくなり、新しい芝にも慣れるだろう。若いチーム。市内の大会をすべてとりたい。県大会の優勝を目指す」と意気込んだ。
大会には11チームがエントリー。全試合を平田公園野球場で行い、決勝は26日。
(復興釜石新聞 2020年7月4日発行 第893号より)
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