オンラインショップ「半島商店」立ち上げ〜釜石から尾崎半島が「同盟」に、海産物の販路確保へ発信力強化


2020/06/24
復興釜石新聞アーカイブ #地域

開設したオンラインショップをPRする城守さん

開設したオンラインショップをPRする城守さん

 

 釜石市の尾崎半島など全国4つの半島を盛り上げるグループ「半島同盟」は、それぞれの地元の特産品を販売するオンラインショップ「半島商店」を立ち上げた。取扱商品は、加盟する女子メンバー「ペンターン女子」が選定する。現在は、新型コロナウイルスの感染拡大で売り上げが減少している生産者や飲食店の商品を紹介。外出を控える傾向が続く中、各半島の産物を取り寄せて自宅で味わい、「地域の魅力を知ってもらう機会に」と期待を込める。

 

 半島同盟は昨年6月に、尾崎、唐桑(宮城県気仙沼市)、能登(石川県七尾市)、大隅(鹿児島県錦江町)の4半島で結成。ホームページを開設し、ペンターン女子たちが半島での暮らしの魅力や地域情報を発信している。ペンターンは、ペニンサラ(英語で「半島」の意)とUI・Jターンの造語。

 

 昨年9月と今年2月に首都圏で食に関するイベントを開催。イベントが好評だったことから、オンラインショップ設立を決めた。

 

 尾崎半島からは釜石湾で水揚げされた生ウニや漁師直送の塩蔵ワカメを出品する。唐桑のトロカツオ漬け丼、能登のナマコ、大隅の黒毛和牛など約20商品を掲載。ペンターン女子たちが商品の〝推し〟ポイントをつづっている。

 

 尾崎半島を担当するのは、研修ツーリズムを通した人材育成事業や事業開発支援を行うパソナ東北創生(甲子町)の城守理佳子さん(26)。「釜石には尾崎と箱崎の2つの半島があり、リアス式海岸の地形の恩恵を受けて海産物が豊富な地域」とPRし、季節によって異なる味を届けたいと意気込む。

 

 ただ、今は感染症の影響でイベントを通じた発信や観光誘致は難しい状況。城守さんは「飲食業が打撃を受けており、生産者も厳しい状況。これを機に新たな販路確保につなげられたら」と思い描く。

 

 食を起点に釜石や他の半島を知ってほしいと思いを込めた取り組み。今は〝おうち時間〟で各半島の〝味力〟を楽しみ、収束後に現地を訪れるきっかけにしてほしい―と願う城守さん。今後、連携地域を増やし、発信力を高めていく考えだ。

 

 詳しくはショップサイト(https://peninsulaun.theshop.jp/)へ。

 

(復興釜石新聞 2020年6月13日発行 第890号より)

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