地域おこし協力隊 起業に成果、5人が報告会〜活動終了、今後は復興の架け橋に

復興釜石新聞2020/04/03

新たな道を歩み出す隊員と活動を支えた関係者

新たな道を歩み出す隊員と活動を支えた関係者

 

 釜石市は26日、起業型地域おこし協力隊(釜石ローカルベンチャー)の活動報告会を市役所で開き、2019年度で任期を終える5人が地域の特色を生かした活動の成果や今後の展望を伝えた。野田武則市長、窪田優一副市長ら市職員、隊員らの活動を支えた関係者ら約10人が出席。17年に着任した深澤鮎美さん(33)、福田学さん(43)、細江絵梨さん(33)、吉野和也さん(39)、18年に着任した今井のどかさん(38)が活動内容を振り返った。

 

 深澤さん(茨城県出身)は前職・保育士の仕事を生かし、自然保育に取り組む団体を立ち上げ、自然に親しむ親子向けのイベントなどの企画、運営を進めた。今後は釜石と田野畑村(地域おこし協力隊)での2拠点生活を予定。「両自治体と連携を図り、懸け橋的な存在になりながら保育、教育、子育て支援の水準を上げていきたい。子どもの主体性を大切にしながら活動を続けていく」と意欲を見せた。

 

 福田さん(東京都出身)は観光とサイクリングを結び付けたツアーの提供、尾崎白浜地区の空き家を活用した民泊事業を展開。三陸・南部エリアのジオパークガイドにもなった。「観光は地域住民との交流や現地体験が鍵」と強調。4月からは「かまいしDMC」に勤務し、滞在型観光ツーリズムの開発に取り組む考えだ。

 

 細江さん(同)は根浜地域を拠点に地域団体などと連携したツアーのコーディネート、観光プログラムの開発、国際交流・防災教育プロジェクトの推進などに取り組んだ。総額約9千万円の資金を調達。この活動を継続し、「いろんな価値観を共有できる地域づくりを進めたい」と意気込んだ。

 

 吉野さん(千葉県出身)は漁業や農業に携わる生産者の暮らしを守るための取り組みを模索。潜水士の資格を取得し、漁師や漁協の協力を得て磯焼け対策としてウニの駆除活動に取り組んだ。生産者の思いを消費者に届ける食べ物付き情報紙も発行。これまでに10号を発売し、約1千万円を売り上げ、地域の発信やファンづくりを推進した。「つながりを生かし、都市と地域をつなぐイベントを企画したい」と展望した。

 

 今井さん(広島県出身)はデザイナーとしての職業を生かし、商品パッケージの製作などを手掛けた。定時制高校で進路選択授業なども実施。今後も市内に住み、制作会社を立ち上げ独立する予定で、「地域の魅力を伝える活動をしていく」と力を込めた。

 

 釜石ローカルベンチャーは市内で起業や新たなビジネス・働き方に挑戦する都市部の人々を応援する取り組みで、17年度スタート。総務省が全国で進める地域おこし協力隊制度を活用する。1年ごとの更新で、最長で3年まで更新できる。これまでに受け入れたのは9人。今回の5人の卒業で、隊員は4人となった。

 

(復興釜石新聞 2020年3月25日発行 第878号より)

 

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