猫と触れ合い「里親」探し、新たな飼い主との出会いの場に〜「保護猫アンドゥ」大渡町にオープン、運営ボランティア約30人登録

復興釜石新聞2020/01/17

思い思いに猫との触れ合いを楽しむ姿が見られる店内

思い思いに猫との触れ合いを楽しむ姿が見られる店内

 

 行き場のない猫たちが新たな居場所を探す場、新たな飼い主との出会いの場に―。釜石市大渡町に「ふれあいと譲渡の猫家(にゃんち) 保護猫アンドゥ」の新店舗がオープンし、愛らしい猫たちが訪れる人たちに癒やしの時間を提供している。譲渡活動を主とし、保健所に引き取られた猫などとの触れ合いを楽しんでもらいながら「里親」探しを目的にしているのが特徴。責任者として同施設を運営する鈴子真佐美さん(55)は「なぜ保護猫がいるのか、施設が必要かを考えるきっかけにしてほしい」と願う。

 

 アンドゥは2018年9月に大渡町の大渡橋たもとの賃貸物件を利用し、県沿岸初の保護猫施設としてプレオープン。譲渡活動のほか、▽諸事情で飼うことが難しい人や猫好きな人と、里親との縁を待つ猫たちが触れ合える場▽運営に携わるボランティアの交流の場▽動物愛護の取り組みの発信―にも取り組んできた。

 

 もともと自宅そばでの施設運営を視野に入れていた鈴子さん。夫が町内で経営していた整骨院をたたみ、隣の私有地に一戸建て店舗を新築して活動を応援してくれたこともあり、昨年12月に新店舗に移り、グランドオープンした。

 

 新店舗は建物の2階(延べ約80平方メートル)を利用。猫と触れ合えるスペースには木材を組み合わせた遊具を設けた。人慣れしていない猫を保護するバックヤード、キッチンも備えた。

 

建物の2階フロアを利用してオープンした「保護猫 アンドゥ」

建物の2階フロアを利用してオープンした「保護猫 アンドゥ」

 

 1月のある日、店内では猫じゃらしのおもちゃを持った客が猫と遊ぶ。猫たちは皆、好奇心が旺盛で、座っている客の背中や脚にすり寄ったり、ひざの上に乗っかかったり。その愛くるしさに女性客らは「何時間でも居たい」と顔をほころばせる。

 

 現在、店舗にいる猫は30匹。釜石保健所から預かったり、個人的に引き取っている。運営ボランティアとして約30人が登録しており、掃除など日々の活動をサポート。鈴子さんは「保健所が引き取った猫の世話も行うという行政と連携した取り組みが画期的。実質殺処分ゼロにつながっている」と強調する。

 

 自宅で保護活動をしていた鈴子さんが3年ほど前に初めて世話した2匹の子猫が「アン」と「ドゥ」。18年に譲渡型保護猫施設を始める際、初心を忘れないようにと店名にした。

 

 それから1年3カ月の昨年12月現在で68匹が新しい家族の一員に。施設を利用し多様な個性を持った猫たちと触れ合って猫との生活の疑似体験をしてもらい、猫の性格を理解した上で里子に迎えてもらいたいとの思いが実りにつながっている。

 

 鈴子さんは「猫と触れ合い、のんびり過ごしてほしい。ここにいる猫の健康を守り、全員を送り出すことが目標」と目を細めた。

 

 営業は午前11時から午後4時(土日・祝日は同5時)で、水・木曜定休。入場料はフリータイムが1千円(中学生以下は500円)、30分が500円(同300円)。中学生以下だけでは入場できない。駐車場あり。

 

 問い合わせは鈴子さん(電話090・7525・0388)へ。

 

(復興釜石新聞 2020年1月11日発行 第857号より)

 

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