ラグビーボール モニュメント、釜石駅に設置 W杯レガシー発信〜日本テレビ贈呈 東京・汐留から移設
JR釜石駅にお目見えしたラグビーボール形のモニュメント
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会のレガシー(遺産)を「ラグビーのまち釜石」に―。釜石市の玄関口、JR釜石駅(吉田正樹駅長)東側入り口付近にラグビーボールの形をしたモニュメントがお目見えした。W杯期間中に東京・汐留に設置されたモニュメントを譲り受け、移設。レガシーを発信し、地域振興につなげる。
W杯公式球を模したモニュメントは高さ2・7メートル(台座含む)。大会中の試合中継に携わる日本テレビ放送(本社東京都港区、小杉善信社長)が機運醸成を図るため製作。今年3月末から11月3日まで日本テレビ広場に設置していた。
同社では一つの役目を終えたモニュメントを、国際統括団体ワールドラグビー(WR)の年間表彰でキャラクター賞に選ばれ、W杯の価値を高めた「ラグビーのまち」に贈ることを発案。系列局のテレビ岩手(盛岡市、榧野信治社長)を通じ釜石市に受け入れを打診したところ、釜石市が快諾した。
24日にJR釜石駅で贈呈式が行われ、野田武則市長や榧野社長、吉田駅長らの手で除幕。榧野社長は「日本全体で感動を分かち合った大会の思い出を遺産として釜石に残したい。記憶を長くとどめることにモニュメントが役立てばうれしい」と期待した。
寄贈を受け、釜石市は大会レガシーの継承とラグビーのまちの推進を支援したとして、日テレに感謝状を贈呈。野田市長は「東日本大震災の被災地でのW杯開催は奇跡的なことで、全国からの支援のおかげ。ラグビーの素晴らしさ、課題を乗り越えながら前に進んでいく力強さ、チャレンジ精神を発信していく」と思いを強めた。
設置場所を提供した吉田駅長は「大会レガシー、情報発信基地として活用し、地域を盛り上げていきたい」と今後の活用を見据えた。
(復興釜石新聞 2019年12月28日発行 第854号より)
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