ワールドカップの興奮 子どもたちも〜小学校対抗タグラグビー、参加チーム増加
W杯に刺激され、熱戦を繰り広げる児童ら
日本中が熱狂したラグビーワールドカップ(W杯)の興奮が冷めない中、ラグビーのルールや基本を体験して学ぶ第3回釜石市小学校対抗タグラグビー大会(釜石東ロータリークラブ主催)が17日、釜石鵜住居復興スタジアムで行われた。市内の小学校を中心に20チーム、186人の児童が参加。W杯の舞台となった芝生のグラウンドを懸命に駆け回り、W杯の興奮を体で感じていた。
1チーム5人で4ブロックに分かれて予選を行い、各組の上位2チームで決勝トーナメントを戦った。決勝に進んだのは、地元の鵜住居ファイターズ(鵜住居小)と小佐野タイガース(小佐野)。スタンドに家族らの大きな声援が響く中、鵜住居が6―5(前半3―3)で小佐野を破り優勝した。
優勝旗を手に喜ぶ鵜住居のメンバー
接戦の末、栄冠を手にした鵜住居主将の黒沢強優君(6年)は「毎朝20分の練習成果が出た。頂点に立つことができて、うれしい」と胸を張った。「W杯(フィジー対ウルグアイ)では、世界レベルのプレーに驚いた。きょうは、みんなで声を出し合い、ピッチの幅を広く使えたのが勝因」と喜びを語った。
今回の大会は東京五輪・パラリンピックの「復興ありがとうホストタウン事業」として実施。オーストラリアから交流事業で釜石を訪れた7人の小学生も参加し、釜石の子どもたちと絆を育んだ。
この大会は、W杯釜石開催に向け機運醸成を図る目的でスタート。鵜住居復興スタジアムに会場を移した前回の参加チームは第1回大会の2倍に拡大し、W杯を経た今回はさらに増えた。
釜石東RCの中田義仁会長(大会事務局長)は「世界レベルのプレーが刺激になったのか、子どもたちのパスや動きの精度が上がっている。W杯の影響の大きさを実感した」と手応えを話す。「各学校での取り組みも増え、レベルは確実に上がっている。今後は、子どもたちを中心にした『ラグビーのまち釜石』を目指したい」と強調した。
(復興釜石新聞 2019年11月23日発行 第844号より)
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