夏の高校野球 岩手県大会〜釜石勢 無念の初戦敗退


2019/07/23
復興釜石新聞アーカイブ #スポーツ

第101回全国高校野球選手権岩手大会が開幕し、釜石勢の2校はともに2回戦から登場。釜石商工は13日に盛岡市の県営球場で盛岡商と対戦し、1―4で敗れた。2番手で三回から継投した石川優良が1失点で踏ん張ったが、援護の打線がつながらなかった。一方、釜石は15日に同球場で優勝候補の一角の盛岡大付属と対戦し、0―11(五回コールド)で完敗。チームの要、捕手の新沼康生主将が体調不良で先発から外れたことが響いた。2校はいずれも力を出し切れず、初戦で早々と姿を消した。
 

釜石商工 打線つながらず 盛岡商に1-4 石川の好継投も実らず

 

父母らに初戦敗退を報告する釜石商工の三浦大武主将(前列右)

父母らに初戦敗退を報告する釜石商工の三浦大武主将(前列右)

 

 序盤にリードを許した釜石商工は四回、二死満塁から暴投で1点を返す。六回は洞口滉太朗、堀内海希の連打で無死一、二塁としたが、後続が倒れて得点ならず。八回にも堀内が二塁打で好機を作ったが、後が続かなかった。

 

 先発の岡崎蓮は初回、2四死球を与えたあと、暴投で失点。二回も2つの死球を出すなど荒れ、2点を奪われた。2番手石川優良は三回以降を1失点で踏ん張った。

 

 初回に先制した盛岡商は二回、佐々木の左中間2点二塁打でリードを広げた。先発杉村は何度も腕をつるなどアクシデントはあったが、要所を締め、被安打4、1失点で完投した。

 

スタンドから声援を送る釜石商工の生徒ら

スタンドから声援を送る釜石商工の生徒ら

 

 「盛岡商は似たような戦力。打ち勝つつもりだったが」と山崎善輝監督。相手投手の低めにコントロールされた球に打線が次々と手を出し、4安打に押さえ込まれた。

 

 「チャンスをつくって長打で還すつもりだった。まだ負けた気がしない。力を出し切れず本当に悔しい」。三浦大武主将は、ぼう然と下を向いた。春季は5割近くの打率を残し、夏本番での活躍が期待されたが、キャッチャーフライに3三振と不発に終わった。チームの大黒柱の不振に、山崎監督は「真面目な性格。初戦の雰囲気に余計な力が入ってしまったか」と首をかしげた。

 

 先発の岡崎蓮も初回に四死球を連発するなど誤算。山崎監督は「彼もまた真面目で頑固な性格。雰囲気にのまれたか」と思いやった。

 

 「勝てなかったことは悔しいが、自分の投球には満足している」。背番号5を付けた石川優良は、三回からのロングリリーフを1失点に抑えた。

 

 ゲームプランでは五回終了後から継投の予定だった。先発の不調で出番は早まったが、「心の準備はできていた」。

 

 「自分は球があまり速くない」と自覚。コントロールを意識して投げた。八回は、最後の攻撃で逆転できるように流れをつくろうと思い切り投げ込んだ。

 

釜石高 シード校に完敗 森大付にコールドで 主将新沼、意地の二塁打

 

先発を外れ、無念の報告をする釜石の新沼康生主将(前列左)

先発を外れ、無念の報告をする釜石の新沼康生主将(前列左)

 

 釜石はシード校の盛大付に果敢に立ち向かったが、大量失点の完敗に終わった。打線はわずか2安打に押さえ込まれ、無得点。体調不良で先発から外れた主将の新沼康生が五回に代打で登場。右中間を破る二塁打を放ち気を吐いた。

 

 春の県大会3位の盛大付は、二回二死から本塁打を含む6本の長短打を集めて一挙6点を先制。三回にも集中打で4点を奪い、釜石を圧倒した。

 

 「打たれること、点を取られることも想定はしていた」と佐々木偉彦監督。先発でマウンドに送り出した菊池健太は、初回は3人で討ち取ったものの、二回2死から集中打を浴びて崩れた。

 

 佐々木監督は「我慢し切れなかった。(強力打線を相手に)気持ちで負けていたのかもしれない。チームの要、捕手の新沼が出られないこともあって、ちょっと厳しかったかな」と思いやった。

 

 29人の部員の中で3年生は9人。「この学年は1年から担任し、長い時間を共有してきた。それだけに悔しい」と佐々木監督。試合終了後、父母らの前であいさつに立つと、「満足な結果ではなかったが、できることはやったと思う」と声を詰まらせた。

 

 「負けてしまったけど、全力でプレーしました」。見守る父母らの前で、新沼康生主将は小さな声を絞り出した。攻守の要と期待されたが、体調を崩し、先発から外れた。

 

 熱と頭痛で青ざめた表情ながらも、最終五回に代打で登場。見事二塁打を放ち、力の片鱗(へんりん)を見せつけた。

 

新沼の意地の二塁打に盛り上がる釜石応援席

新沼の意地の二塁打に盛り上がる釜石応援席

 

 小学校の時からチームメートだった菊池健太が先発。集中打を浴びる姿を見て、「(捕手として)助けてやることができなかった」と悔やんだ。

 

 スタンドでは、2つ年上の兄で3年前に甲子園の土を踏んだ康大さんが声援を送ったが、実らなかった。その兄の背中を追い、大学への進学を目指す。

 

(復興釜石新聞 2019年7月17日発行 第808号より)

 

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