鳥の鳴き声に耳済ませ、福士の森で観察会〜豊かな自然を再認識、アオゲラなど新たに確認

復興釜石新聞2019/06/14

釜石野鳥の会の会員に教わりながら野鳥観察を楽しむ参加者

釜石野鳥の会の会員に教わりながら野鳥観察を楽しむ参加者

 

 釜石市の自然に親しむ市民の集い事業「山野の鳥観察会」が2日、甲子町大畑の福祉の森で開かれた。震災後は昨年に続き2回目の開催。釜石野鳥の会(臼澤良一会長)の6人を講師に16人が野鳥観察を楽しみ、地元が誇る豊かな自然に理解を深めた。

 

 観察に先立ち臼澤会長は「野鳥も人も地球の仲間。大きな声や音を出さないなど『やさしい気持ち』で、鳥たちの生活を見せてもらうという姿勢が大事」と注意を促した。

 

 参加者はグループごとに散策路を進み、鳥の鳴き声に耳を澄ませた。野鳥の会の会員にならい、声がする方向に双眼鏡を向けると、高木の枝に止まる鳥や新緑をぬって飛ぶ鳥の姿を見ることができた。会員らは野鳥図鑑と照らし合わせ、名前を確認。一般参加者に体の特徴や生態などを教えた。

 

 午前10時すぎから1時間余りの観察で、鳴き声だけ聞こえたものも含め17種類を確認。昨年より4種多い結果となった。今年新たに確認できたのは、アオゲラやセグロセキレイ、センダイムシクイなど。昨年は鳴き声だけだったサンコウチョウは、参加者の1人が姿も目撃。目の周りの青色や長い尾羽が特徴的な鳥だという。

 

 野鳥観察の後は、木の実やクモの巣、食べ跡など自然の産物を探して完成させるフィールドビンゴなども楽しんだ。

 

 大町の佐藤空君(釜石小4年)は、冬休みに甲子川の鳥の自由研究に取り組んだのを機に、初めて観察会に参加。「川とは違う鳥が見られて楽しかった。鳥を探すのは面白い。見つけられた時はうれしい気持ちになる」と目を輝かせた。

 

 甲子町の佐野茂樹さん(60)は「元々自然に興味があった。定年退職し、時間的余裕もできたので」と夫婦で初参加。「姿は見えなくても、きれいな鳴き声が聞けた。野鳥の会の方は声だけで何の鳥か分かるのがすごい。地元に十何種類も鳥がいたとは驚き。もっと探して見てみたい」と興味をそそられた様子。

 

 20年以上前に同会会員になり、現在は遠野市在住の小笠原稔さん(65)は「数多くの種類が見られるということは、それだけ自然が残っている証拠。豊かな自然が減ってしまうことが危惧される」と、環境保全にも言及した。

 

 市では本年度の同事業として、7月5日にはホタル観察会、8月か秋には星空観察会を開催する予定。

 

(復興釜石新聞 2019年6月8日発行 第797号より)

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