釜石の復興支援 重ねて39回〜拓殖大・高生、釜石駅前で花を植栽


2019/05/08
復興釜石新聞アーカイブ #地域

釜石駅前で植栽に取り組んだ拓大の学生・生徒ら

釜石駅前で植栽に取り組んだ拓大の学生・生徒ら

 

 拓殖大(東京都文京区)の学生と拓殖大第一高校(東京都武蔵村山市)の生徒ら約40人は20日、釜石市鈴子町の釜石駅前などで花を植栽するボランティア活動を行った。

 

 一行はバスに同乗し、20日の早朝に釜石に到着。釜石駅前広場と大町の青葉通り緑地にベゴニア、サルビア、マリーゴールドなどの花苗約3500株を植えた。活動には釜石市赤十字奉仕団や市職員ら約20人が協力。手際のよい作業で、大町広場の清掃活動も行った。拓大一高は、校内で取り組む募金活動で集めた17万円を「子どもたちのために」と釜石市に贈った。

 

 今回は釜石にゆかりのある2人も活動。遠野市から釜石高に通った金野綾乃さん(拓大政経学部1年)は「釜石の人たちによくしてもらったので、力になりたい。今年はラグビーワールドカップが開かれる。自分たちの活動で、釜石に来た人が『花がいっぱいですてきなまちだな』と思ってもらえたらうれしい」と手を動かした。

 

 両石町出身の瀬戸雄貴さん(同)は高校進学で古里を離れていて、「できることで地域のために貢献したい」と参加した。東日本大震災で実家は幸いにも直接の被害を免れ、毎年帰省する中で地域の再生を実感。「風景や建物が変わっても、地域に人が戻ってきていることがうれしい。将来は自分も地元に戻ってきたい」と望んでいる。

 

 拓大は、岩手出身の後藤新平が学長を務めるなどの縁で、震災直後から釜石で支援活動に取り組み、2012年には市と震災復興支援協定を締結。中学生を対象にした理科教室やサッカー教室の開催、植栽などのボランティア活動を続け、今回で39回目となった。

 

 同大学生生活部の松永和久部長は「ボランティア活動は学生たちにとって教育、社会参加の場になっている」と継続させたい考えだ。

 

(復興釜石新聞 2019年4月27日発行 第786号より)

 

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