俳優山下真治さん(スクールウォーズ)と「スクラム物語」ツアーで釜石へ〜W杯成功願いキックオフ


2019/03/25
復興釜石新聞アーカイブ #地域

釜石SWのメンバーとラグビーW杯の成功を願う山下さん(後列中央)ら

釜石SWのメンバーとラグビーW杯の成功を願う山下さん(後列中央)ら

 

 1980年代にテレビで放送された青春ドラマ「スクール・ウォーズ」で高校ラグビー部の熱血監督を演じた俳優、山下真司さん(67)が16日、ツアーガイドとして釜石市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムを訪れた。イオンリテール東北カンパニー(仙台市)の「初売り にぎわい東北福袋2019」の企画の一つで実施された「熱きレジェンド達のスクラム物語」。山下さんは、熱烈なラグビーファンの前で見事なゴールキックを披露。「“ラグビーの聖地”釜石で開かれるワールドカップ(W杯)は、ぜひ成功してほしい」と願った。

 

 ツアーには抽選で当たった20人(11組)が、岩手、宮城、福島、山形の4県から参加。まずは甲子町の市球技場(元松倉グラウンド)を訪れた。ラグビー日本一7連覇を達成した新日鉄釜石ラグビー部の初代主将で、現在は釜石観光ガイド会の会長を務める三浦達夫さん(83)が一行を迎え、「ここは“鉄人”と呼ばれた選手たちが鉄製のスクラムマシーンで鍛えた場所」などと解説。1959年に創部した歩みを紹介した。

 

 このあと一行は鵜住居復興スタジアムへ。昨年8月にオープンしたスタジアムの概要や半年後に迫ったW杯について説明を受け、グラウンドに足を踏み入れた。山下さんは「一足先に新築の家におじゃまするような感じで、誇らしい。聖地釜石で開かれる大イベント。ここから世界へ発信されるんですね」と感慨深げ。ツアーの参加者とだ円のボールでパスを交わした後、ゴールキックも決めて見せた。

 

ツアーの参加者とゴールキックに挑む山下さん(右)

ツアーの参加者とゴールキックに挑む山下さん(右)

 

 ツアーの参加者は、釜石シーウェイブス(SW)のメンバーを相手にタックルやラインアウトに挑戦。石巻市から参加した木村美子さん(53)は「震災の津波で家を流されたが、ボールを蹴ってスッキリした」と大喜び。娘の沙南さん(21)は「プロの選手にラインアウトのボールを投げる夢がかなった」と感激を口にした。

 

 福島県川俣町から家族3人で参加した日野進さん(44)は、2年前まで釜石SWの選手として活躍した菅野朋幸さんの高校(福島高)の先輩で、現在は郡山不惑クラブでボールを追いかける。2歳になった一人息子の虎太郎(こたろう)君を抱きながら、「この子にもラグビーをやらせようと、山下さんに決めてもらいました」と顔をほころばせた。

 

(復興釜石新聞 2019年3月20日発行 第775号より)

 

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