勇壮虎舞 大集合、全国フェスティバル〜県内外の10団体熱演、松山市(愛媛)から25年ぶり

復興釜石新聞2019/02/18

釜石市の無形文化財に指定されている「尾崎町虎舞」

釜石市の無形文化財に指定されている「尾崎町虎舞」

 

 釜石市内外の虎舞団体が集う「全国虎舞フェスティバル」(幸せ出ずる国いわて実行委員会、釜石観光物産協会、市主催)は10日、大町の市民ホールTETTOで開かれた。2010年から継続され、9回目の開催。11年の東日本大震災を乗り越えた7団体と、愛媛、青森両県から招かれた3団体が、各地伝統の舞を披露。4時間半にわたる公演に約2千人(主催者発表)が来場し、多様な舞を楽しんだ。

 

 演舞に先立ち、文科省から「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」の指定を受ける釜石高の3年生3人が、ゼミ活動で南部藩の虎舞の起源を探った研究について発表した。同研究は第12回全国高校生歴史フォーラム(奈良大、奈良県主催)で評価され、最高賞の一つ「知事賞」を受賞している。高校生ならではの視点、熱心な探究姿勢が光る内容に会場から大きな拍手が送られた。

 

 演舞は、かまいしこども園を皮切りにスタート。市内からは平田青虎会、只越虎舞、尾崎青友会、箱崎虎舞保存会、錦町青年会、大槌町からは向川原虎舞、青森県からは日ケ久保虎舞(おいらせ町)、長者山麓八戸虎舞(八戸市)が出演した。 

 

元気いっぱいの子虎が跳ね踊るかまいしこども園の演舞

元気いっぱいの子虎が跳ね踊るかまいしこども園の演舞

 

 愛媛県松山市の「古三津虎舞」は、1992年に三陸・海の博覧会関連イベントとして初開催された同フェスに出演以来の来釜。同虎舞保存会(岡田利康会長)の17~85歳のメンバー12人が駆け付けた。 

 

 同虎舞は、1597(慶長2)年の豊臣秀吉第2回朝鮮出兵に参じた初代松山城主・加藤嘉明が、朝鮮の山中で虎狩りを行い、頭と皮を秀吉に献上し喜ばれたという言い伝えが元になっている。虎狩りに参加した兵士に古三津地区出身者が多く、その勇敢さを虎退治の舞で表現し、語り継いできたとされる。

 

鉄砲を持つ「勢子」に対抗して虎が舞う「古三津虎舞」

鉄砲を持つ「勢子」に対抗して虎が舞う「古三津虎舞」

 

 同会事務局の岡田賢二さん(56)は「約25年ぶりの再訪に縁を感じる。愛媛では唯一の虎舞団体で、普段、他地域の虎舞を見る機会がないので、こういう場は刺激になる。ありがたい」と、伝統芸能がつなぐ交流を喜んだ。

 

 震災後の市民に復興へ向かう力を与え、逆境に負けない「釜石人魂」を内外に発信してきた同フェス。これまでシープラザ遊やイオンタウン釜石駐車場など各所を転々としてきたが、昨年から新設された市民ホールでの開催が可能となった。

 

 友人らと3人で鑑賞した甲子町の女性(77)は「祭りのお通りと違い、踊りをじっくり見られるのがいい。太鼓やかねの音を聞くと気分も高まる。釜石の虎舞が一番好き。リズム感と躍動感があって、何回見ても飽きない」と声を弾ませた。

 

(復興釜石新聞 2019年2月13日発行 第765号より)

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第9回全国虎舞フェスティバル
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