より安全・安心な給食へ、釜石市学校給食センター着工〜釜石北高の跡地に整備、上中島町から移転新築
釜石市学校給食センターの完成イメージ図
釜石市学校給食センターの新築工事地鎮祭は9日、鵜住居町の建設地で行われた。上中島町にある現センターの老朽化や、東日本大震災後に仮設校舎敷地内に整備された調理場を集約させるためで、2019年度中の完成、20年4月からの供用開始を予定。アレルギー食専用スペースの確保、災害時の炊き出しなど防災対応も考慮した、より安全で安心な学校給食を提供する施設の整備に向け、関係者は工事の無事を祈った。
現センターは1991年に小学校の完全給食を実施するため供用を開始。震災後は中学生を含めた対応にするため、センターのほかに鵜住居、唐丹地区にも仮設の調理場を設置して市内全小中学校の完全給食を行ってきた。
開設から30年近く経過することによる施設や設備の老朽化、20年7月までとなる施設の賃貸借期間、学校給食衛生管理基準と大量調理施設衛生管理マニュアルに基づく施設整備が必要なことなどから、センターを移転新築することになった。
施設の建設予定地
新たなセンターは、旧釜石北高跡地の一部に整備。敷地面積約5265平方メートルの市有地に鉄骨造り一部2階建て、延べ床面積2516平方メートルの施設を建てる。
市内小中学校14校全てを対象に、現在稼働するセンター約2千食と鵜住居の仮設調理場約360食の調理機能を集約した施設となる。新たにアレルギー対応調理室や炊飯設備、施設見学通路、試食会などもできる会議室を設置。太陽光発電、非常用発電設備、災害時の炊き出し対応ができるよう既存の調理器具を活用した防災倉庫も設ける。
工事費は約17億円。日鉄住金テックスエンジ、興和電設、東北水道工事が施工する。
くわ入れする野田市長
施工者が主催した地鎮祭には、関係者約40人が出席。くわ入れなどの神事を行った後、建築主の野田武則市長が「次代を担う子どもたちの成長を育む施設を無事に完成させてほしい」とあいさつした。
(復興釜石新聞 2018年11月14日発行 第740号より)
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