根浜で植栽ボランティア〜花巻シニア大学受講者、「憩いの場に」と願い込め


2018/10/19
復興釜石新聞アーカイブ #地域

根浜で草取りや植栽に取り組んだ花巻市シニア大学の受講生ら

根浜で草取りや植栽に取り組んだ花巻市シニア大学の受講生ら

 

 花巻市シニア大学の受講者ら約30人は9日、釜石市鵜住居町根浜で植栽のボランティア活動を行った。旅館宝来館の裏山に整備された木製の避難路周辺の草取りをし、花の苗などを植え付けた。

 

 同大学の移動研修プログラム(復興学習)と受講生有志でつくる自治会「花っ子夢クラブ」の活動を融合した取り組みで、2014年から実施。避難路をアジサイで彩り、地域住民、観光客の憩いの場になればと願いを込め、これまでに500株余りを植えた。約120株が根付いており、今回は安定的な成長をサポートするため支柱を設置。避難路の落ち葉も拾い集め、歩きやすい環境を整えた。

 

 避難路そばのあずまや周辺の花壇には、スイセンやチューリップなどを植えた。砂地に合う植物としてヤブラン、ヒマヤラユキノシタ、ハマギクなども植栽。受講生らは「花が咲く頃、見に来ないとね」と、笑顔という花を咲かせながら作業を進めた。

 

 避難路の入り口付近には島倉千代子さんの歌碑があり、この日は関西のファンらも駆け付け、作業に協力。同大学の定期的な活動によって花の彩りが添えられた、きれいな環境が保たれていると感謝を込め、共に爽やかな汗を流した。

 

 同クラブの赤石代司(よし)代表(81)は「アジサイロードとして楽しんでもらえたら」と期待する。受講生有志で年3回ほど訪れていて、今後も成長を見守る考え。同大学社会教育指導員の高橋ひとみさん(59)は「植えた花苗や球根は受講生や地元の人が家で育てているもの。離れた地域でもつながりを感じてもらえたらと思って取り組んでいる。花を見ることで癒やされ、人が集う場になれば。いろんな形の絆がここから広がっていってほしい」と願った。

 

(復興釜石新聞 2018年10月13日発行 第731号より)

 

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