鵜住居商業施設 建設へ前進、各店舗のスーパー内定〜まちなか再生の起爆剤に 年内にも着工 来年夏のオープン目指す
「まちの起爆剤に」と期待の声が上がった鵜住居再生計画策定委
第3回釜石市鵜住居地区まちなか再生計画策定委員会(佐々木憲一郎委員長)は27日、鵜住居町の長内集会所で開かれ、市が建設を計画する複合型商業施設の核店舗として盛岡市に本社があるスーパーの入居が内定したことが報告された。スーパーの売り場も当初の想定を大きく上回り、ほぼ2倍の広さとなる。このほかリフォームショップなど5店舗の入居も決まった。委員からは「間違いなく、この町の起爆剤になる」と期待の声が広がった。4月中にも正式に契約を交わし、年内に着工、来年夏のオープンを目指す。
商業施設は鵜住居小・釜石東中に近い、国道45号沿いに建設される。建築面積は1489平方メートル。鮮魚、野菜、酒類などを販売するスーパー(964平方メートル)のほか、リフォームショップ、婦人衣料店、保険代理店、美容室、食堂の5店舗が入る。
スーパーが核店舗となった複合型商業施設の外観イメージ
核店舗の誘致については当初、津波被災地区の住宅再建が思うように進まず、人が戻っていない状況などから厳しいと見込まれていた。自ら誘致に動いた佐々木委員長は「中途半端な規模では勝負にならない、という会社の熱意が地域の将来を見いだしてくれた。地権者も快諾してくれた」と感謝の思いを口にする。
入居を決めた委員は「遠野に行こうか迷っていた。これでやっと踏み出せる」と前向き。「ここから人の流れができる。商業施設を側面から支えたい」という委員もあった。
鉄骨造り平屋建ての商業施設は、釜石まちづくり会社が整備した上でテナントに貸し付け運営する。整備費は約3億9千万円を見込み、国の津波立地補助金を活用する。
まちづくり会社の谷澤栄一事業部長は「ギリギリの収支が見込まれるが、みんなで支え、長く継続してほしい」と期待する。
(復興釜石新聞 2018年3月31日発行 第677号より)
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