釜石応援団 今年も東京でサミット、ふるさと復興にエール〜震災6年追悼式へ、献花代3万円を寄付


2017/03/15
復興釜石新聞アーカイブ #地域

 首都圏などから50人余りが集った「釜石応援サミット」

首都圏などから50人余りが集った「釜石応援サミット」

 

 東日本大震災から6年目を迎える「ふるさと釜石」の復興にエールを送ろうと、「釜石応援サミット」が2月25日、東京都渋谷区の東放学園音響専門学校で開かれた。震災後、首都圏に在住していた30代の釜石出身者を中心に結成された有志団体「釜石応援団あらまぎハート」が主催し、今回で6回目。今回も、首都圏在住の釜石出身者などでつくる「釜石はまゆり会」が後援し、54人が集った。

 

 はじめに、「希望学」をテーマに、震災前から釜石をフィールドに調査研究に取り組む東大社会科学研究所の大堀研助教が「釜石の若者グループとこれからのまちづくり」と題して講演した。続いて、小学生の時に被災し、その後、復興への思いをさまざまな形にしてきた寺崎幸季さん(釜石高3年)を迎えてトークセッション。

 

 さらに、釜石シーウェイブスの試合でフェースペイントを行うなど釜石関連のイベントに積極的に参加している岡本淳子さん(45)、釜石応援団代表で鹿児島市在住の松田哲大さん(41)、東京からUターンし現在は釜石まちづくり会社の社員として復興に尽力する下村達志さん(41)が加わり、それぞれの立場から釜石との関わり方、気付いたことなど意見を交わした。

 

 最後は、ブランド定着を目指す釜石市片岸町室浜漁港の「かまいし桜満開牡蠣」について学ぶ模擬授業が行われ、PRを手伝う釜石出身で千葉県在住の八重垣恵さん(44)が講師を務めた。

 

 交流会では、釜石の地酒「浜千鳥」を飲みながら、手作りの「かまだんご」やサンマのみりん干し、釜石から取り寄せた懐かしいお菓子などを食べながら親睦を深めた。

 

 松田さんは「釜石のために何かしたいという、皆さんの優しさを無駄にしないよう、思いを集めて形にしたり、釜石に届けるお手伝いができたらうれしい。今後も続けていきたい」と話した。

 

震災6年追悼式へ、献花代3万円を寄付

 

 釜石応援団の下村達志さん(41)らは8日、釜石応援サミットの参加費の一部3万円を、震災6周年犠牲者追悼式の献花代として市に寄付した=写真。

 

震災6年追悼式へ、献花代3万円を寄付

 

 下村さんのほか、菅原澄さん(41)、山﨑可奈子さ(40)、里帰り中の石川美奈子さん(38)が市役所を訪ね、野田武則市長に義援金を手渡した。サミット参加者57人分の記帳簿も合わせて届けた。

 

 下村さんは「(サミットは)年に一回ふるさとの人たちが顏を合わせる同窓会のような場所。参加人数は減っているが、思いがあって来てくれているので楽しみになっている。10回は続けたい」とサミットの意義を強調。菅原さんは「これからの釜石を引っ張っていく若い人たちが参加することで、メンバーの増強や応援団の活性化にもつながる」と期待した。

 

 野田市長は「応援し続けていただき心強い」と感謝。2019年のラグビーワールドカップに向け、情報を伝える機会や輪の広がりへのさらなる力添えにも期待を示した。

 

(復興釜石新聞 2017年3月11日発行 第570号より)

 

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