ラグビーW杯 東海市から盛り上げ、釜石市と結びタウンミーティング〜両市交流促進の弾みに


2017/02/09
復興釜石新聞アーカイブ #スポーツ

討論する松瀬さん(右)と桜庭さん(中)

討論する松瀬さん(右)と桜庭さん(中)

 

 「製鉄のまち」として釜石市と姉妹都市を結ぶ愛知県東海市で1月29日、2年余りに迫った2019ラグビーワールドカップ(W杯)釜石開催へ向けたタウンミーティング(東海市・市教委主催、釜石市共催)が開かれた。このイベントは釜石市鈴子町のシープラザ釜石内にあるラグビーカフェ釜石とインターネットで結ばれ、両市民が「W杯開催を成功させよう」とエールを交換した。

 

 会場となった東海市芸術劇場多目的ホールには100人余りの市民が集まり、鈴木淳雄市長は「ラグビーW杯開催へ向け釜石市と一緒に陳情活動もした。開催決定は本当にうれしい。釜石開催には、東海市を挙げて応援にいきたい」とあいさつした。

 

100人余りの東海市民が参加して開かれたラグビータウンミーティング

100人余りの東海市民が参加して開かれたラグビータウンミーティング

 

 続いて、W杯釜石開催を応援してきたノンフィクションライターの松瀬学さんが講演。「期待はしているが、ビジョンや戦略をよく考えないと成功しない。大いに盛り上げるストーリーが必要」と指摘した上で、「さまざまな絆ができるラグビー文化はすばらしい。W杯をきっかけにもっと浸透してらいたい」と期待を述べた。開催期間が長期にわたるW杯によるさまざまな経済効果も挙げ、「世界のラグビーファンが東海市にやって来る仕掛けをつくり、共に盛り上がろう」と呼び掛けた。

 

ラグビーカフェからエールを交換する釜石市民

ラグビーカフェからエールを交換する釜石市民

 

 このあと、元ラグビー日本代表の桜庭吉彦さん(釜石シーウェイブスRFCゼネラルマネジャー)を交えてパネルディスカッション。松瀬さんが「釜石のラガーマンはやさしい。厳しい環境の中でラグビーに打ち込み、人間としても立派」と持ち上げると、3度のW杯に出場した桜庭さんは「W杯は自分自身を成長させてくれた。今度は釜石で開かれる。成功に向けたチャレンジが本当のレガシー(遺産)になる」と強調した。

 

 ラグビーカフェ釜石でイベントの中継に見入った緒形悠里子さん(35)=中妻町=は中学2年まで東海市で過ごした。両親とともに釜石に帰って20年。「東海市には一度も行っていない。W杯を機会に行ければいいですね」と〝ふるさと〟に思いをはせた。

 

(復興釜石新聞 2017年2月4日発行 第560号より)

 

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