街照らす冬灯り 釜石・青葉通りでイルミネーション 若手事業者が企画「笑顔に」


2025/12/16
釜石新聞NewS #地域

星形のオブジェがきらめく光のトンネルを進む子どもたち

星形のオブジェがきらめく光のトンネルを進む子どもたち

 
 冬のまちを彩るイルミネーションイベント「かまいし冬灯り」が11日夕、釜石市大町の青葉通りで始まった。「まちを明るく、人を笑顔に」と願いを込め、地元の若者有志が初めて企画。家庭や事業所など市内に眠る明かり(電飾)を集め、高校生らボランティアの力も借りて作り上げられた光の演出が道行く人の心を温めている。
 
 青葉通り緑地帯(ホテルクラウンヒルズ釜石~青葉ビル前)の花壇や樹木が青やピンク、黄色などカラフルに輝く明かりで彩られている。巨大なハートのオブジェや、星形の電飾が施された光のトンネルなども設置。トナカイや雪だるま、雪の結晶をかたどったオブジェを集めたフォトスポットもある。
 
あたたかな光で照らすハートのオブジェ

あたたかな光で照らすハートのオブジェ

 
ツリー、雪だるま、雪の結晶…光のオブジェが集合

ツリー、雪だるま、雪の結晶…光のオブジェが集合

 
クリスマスシーズンを盛り上げるオブジェやメッセージ

クリスマスシーズンを盛り上げるオブジェやメッセージ

 
 初日に現地で点灯式を実施。関係者がボタンを押すと電飾が一斉にともり、集まった親子連れらが「うわぁ~」「かわいいー」などと歓声を上げた。
 
 近くに住む小学生川村奏音(そら)さん(9)は「めちゃくちゃ、きれい」と瞳を輝かせた。母未樹さん(47)は「この場所で、この規模のイルミネーションは初めて見る。まちが明るくなっていい」と頬を緩めた。
 
釜石の冬の夜を静かに彩るイルミネーション

釜石の冬の夜を静かに彩るイルミネーション

 
 イベントは、30代の若手事業者ら5人を中心とする「かまいし灯り実行委員会」が主催。人口減少が進むまちの現状に寂しさを覚えながらも「何とかして変えたい。にぎわいを取り戻そう」と熱い思いを共有する。
 
「釜石を盛り上げたい」。かまいし灯り実行委のメンバー

「釜石を盛り上げたい」。かまいし灯り実行委のメンバー

 
 11月に始動し準備期間や資金などは限られる中、思いに賛同した地元の企業や団体、市が電飾などの資材、装飾場所の提供などで協力。SNSなどで情報を発信し、設置作業では高校生や住民の手も借りた。
 
 代表で美容師の三浦愛美さん(31)は「釜石を明るく、あたたかくしたい。この明かりが暮らす人、帰ってくる人、訪れる人の心を照らすことができたらいい」と目を細める。発案者でもあり、数年前からあたためていた企画が実現し、「やりたいことができるまちだと、子どもたちの希望になれたらうれしい」とも。来年以降も継続するつもりで、「未来につなぐ一歩になった」とうなずいた。
 
青葉通りを彩るイルミネーション「かまいし冬灯り」

青葉通りを彩るイルミネーション「かまいし冬灯り」

 
 来年1月12日まで。午後4時半~翌午前0時に点灯する。12月27日には屋台やハンドベル演奏などを楽しめる催しを予定。期間中にはインスタグラムを活用したフォトコンテストも行う。詳しくは、インスタの実行委公式アカウント(https://www.instagram.com/kamaishi.akari.project/ )へ。

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