“ラグビーのまち”を体感 釜石の小学生 タグラグビー大会で躍動 SW選手もコーチでアシスト


2025/11/26
釜石新聞NewS #スポーツ

7回目を迎えた釜石東ロータリーカップ釜石市小学校対抗タグラグビー大会

7回目を迎えた釜石東ロータリーカップ釜石市小学校対抗タグラグビー大会

 
 釜石東ロータリーカップ「釜石市小学校対抗タグラグビー大会」(釜石ラグビー応援団主催)は16日、釜石鵜住居復興スタジアムで開かれた。ラグビーワールドカップ(W杯)2019釜石開催の機運醸成を―と2017年から始められた大会は7回目を迎えた。市内5校と釜石シーウェイブス(SW)ジュニアから約120人が参加。日本製鉄釜石SWの選手23人がアシスタントコーチとしてチームをサポートし、“熱い”戦いと“温かい”交流にたくさんの笑顔が弾けた。
 
 開会式で中田義仁大会長(釜石ラグビー応援団団長)は「釜石ラグビーには皆さんを成長させてくれる大きな力がある。ラグビーW杯が行われたこの素晴らしい芝生の上で、他校の仲間とも友情を深めてほしい」とあいさつ。釜石SWの河野良太主将は「練習の成果を全て出し切れるように頑張って。選手もサポートするので一緒に楽しもう」と呼びかけた。
 
釜石SW選手がサポートする14チームが勢ぞろい。選手宣誓(右上)は小佐野バーバリアンズの野田大耀主将

釜石SW選手がサポートする14チームが勢ぞろい。選手宣誓(右上)は小佐野バーバリアンズの野田大耀主将

 
 参加14チームが3ブロックに分かれて予選リーグを行った後、上位8チームによる決勝トーナメントで優勝を競い合った。1チームは4~6年生の男女5人で編成。選手の入れ替えは自由で、登録選手全員が出場するのがルール。予選リーグは1試合7分、決勝トーナメントは前後半5分ずつで行われた。各ブロックの下位チームもフレンドリーマッチで交流を重ねた。
 
平田ブルースターの選手のタグを取り高く掲げる鵜住居エタニティーズの選手(予選Aブロック)

平田ブルースターの選手のタグを取り高く掲げる鵜住居エタニティーズの選手(予選Aブロック)

 
釜小タグラグビー戦隊クックルンAの攻撃を止めようとタグに手を伸ばす鵜住居ゴリラーズ(予選Bブロック)

釜小タグラグビー戦隊クックルンAの攻撃を止めようとタグに手を伸ばす鵜住居ゴリラーズ(予選Bブロック)

 
3年生以下の子どもたちはSW選手とタグやボールを使った遊びを楽しんだ

3年生以下の子どもたちはSW選手とタグやボールを使った遊びを楽しんだ

 
 平田小からは3チームが参加した。4年生5人でチームを結成した猪又葵央斗さんは「みんなの心がつながって決勝トーナメントまでいけた」と初の大会に手応えを感じた様子。普段はミニバス少年団で活動。球技にはなじみはあるが、「ラグビーはボールを後ろに投げるのが大きく違うところ。タグを取るのが面白く、取れた時は『よっしゃー!』って感じ」と心を躍らせる。同級生と「来年も絶対出る」と声を合わせ、「2位ぐらいまではいきたい」と目標を掲げた。
 
平田ファイヤーズvs小佐野バーバリアンズブルー(予選Cブロック)。平田の4年生が小佐野の5年生に挑んだ

平田ファイヤーズvs小佐野バーバリアンズブルー(予選Cブロック)。平田の4年生が小佐野の5年生に挑んだ

 
 今大会では各チームにSW選手が1人ずつアシスタントコーチに就いた。試合の合間には一緒にパス練習をしたり、戦略を話し合うメンバーにアドバイスを送ったり…。試合中は応援にも熱が入り、トライまで持ち込むと両手を挙げて喜びを分かち合った。川上剛右選手(31、WTB)は釜石小のチームをサポート。「学校の仲間と協力しながら(タグ)ラグビーに触れ合う姿がとても新鮮で、釜石ならでは」と感激。(ラグビーの)才能を感じる児童も何人かいて、「SWジュニアへの入団に興味をもってくれた子もいた。この中から将来、SWで活躍する選手が出てくれたらうれしいですね」と顔をほころばせた。
 
SWの村田オスカロイド選手のアドバイスを受けながらパス練習する小佐野小生

SWの村田オスカロイド選手のアドバイスを受けながらパス練習する小佐野小生

 
試合の合間にはSW選手と記念撮影も! たくさんの思い出を作った

試合の合間にはSW選手と記念撮影も! たくさんの思い出を作った

 
本物ラグビーさながらのダイビングプレーも!

本物ラグビーさながらのダイビングプレーも!

 
子どもたちの頑張りにSW選手や釜石東ロータリークラブ会員の応援も白熱

子どもたちの頑張りにSW選手や釜石東ロータリークラブ会員の応援も白熱

 
 注目の決勝は小佐野バーバリアンズ(6年)と平田ゴブリンズ(5、6年)が対戦し、7-1で小佐野が勝利。大会2連覇を果たした。小佐野バーバリアンズの野田大耀主将は「連覇でき、とてもうれしい。たくさん声をかけ合って、負けても崩れない明るさがチームの持ち味」と自負。重点的に練習したアタックも「作戦がうまくいった。後輩たちにも3連覇に向けて頑張ってほしい」とエールを送った。
 
決勝トーナメント1回戦 釜小タグラグビー戦隊クックルンAvs平田ゴブリンズ

決勝トーナメント1回戦 釜小タグラグビー戦隊クックルンAvs平田ゴブリンズ

 
トーナメント決勝は小佐野バーバリアンズと平田ゴブリンズが対戦。7-1で小佐野が優勝を飾った

トーナメント決勝は小佐野バーバリアンズと平田ゴブリンズが対戦。7-1で小佐野が優勝を飾った

 
 小佐野小の菅原祥太教諭(29)は「いつも仲良く練習していた。作戦も自分たちで組み立て、ポジティブな声がけが多い素敵なチーム」と児童らの取り組み姿勢をたたえた。今大会最多の4チームが参加した同校。タグラグビーの活動は年間を通して行っていて、各種大会に出場している。合言葉は「良きプレーヤーは良き生活者」。日常生活の態度がプレーに直結することを表した言葉で、児童らは肝に銘じて実践。競技力向上につなげているという。次の目標は12月14日のSMBCカップ全国小学生タグラグビー大会県予選(奥州市)。昨年、準決勝で敗れた悔しさをばねにさらなる高みを目指す。
 
小佐野小の4チーム。前列が優勝したチームのメンバー。6年女子で結成したバーバリアンズレッドは同ブルー(5年)と対戦し、5-4で勝利し3位入賞

小佐野小の4チーム。前列が優勝したチームのメンバー。6年女子で結成したバーバリアンズレッドは同ブルー(5年)と対戦し、5-4で勝利し3位入賞

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