釜石市 学校規模適正化計画案を市民に説明 統合で6小学校、2中学校へ 望ましい教育環境目指す
4日から行われている「学校規模の適正化・適正配置に関する地域説明会」
少子化の進行や人口減で児童生徒数の減少が続く釜石市は、子どもたちにとってより良い教育環境を確保するため、小中学校の規模、配置の適正化に取り組む。市教委は「学校統合」と「小中一貫教育導入」を柱に、2032年度までの推進計画案をまとめた。現在、市内で地域説明会を開催中。今後、パブリックコメントなども受け、今秋の計画策定を目指す考え。
同市には9小学校、5中学校があるが、いずれも児童生徒数の減少が顕著。2038年度には現在の人数と比較し4割以上減少、5小学校で複式学級を有する見込みとなっている。小規模校化が進むと、多様な学習や集団活動、学校運営に支障が出るなど教育環境へのさまざまな影響が懸念される。このため、市教委は24年3月に策定した「市立小・中学校における学校規模の適正化・適正配置基本方針」のもと、全市的な観点からの学校統合、小中一貫教育導入の可能性を検討。このたび、内容を具現化するための「市学校規模適正化・適正配置推進計画(案)」をまとめた。
「学校規模適正化・適正配置推進計画(案)」について市教委から説明=10日、栗林小
同計画では、小学校の複式学級解消、中学校の教科指導充実を図るための学校規模確保を重点に、学校統合を進める。ただし、学校は地域コミュニティーの中核的な役割を担っていることから、「現中学校区内に1小学校は存続させる」との基本方針を維持し、対象校の唐丹小は当面残す考え。また、中学校は学区が広範囲になるなどの課題があるため「複数配置を基本」とし、(4校統合の)釜石中と釜石東中の2校体制とする。釜石東中は鵜住居小と校舎が一体型となっており、小規模校を存続させる場合の教育充実策として、両校の「小中一貫教育導入」も計画に盛り込まれる。
計画期間は2032年度までの8年間。前期(25~28年度)と後期(29~32同)に分けて計画を遂行する。統合は27年度に栗林小と鵜住居小(使用校舎:鵜住居)、白山小と平田小(同:平田)、29年度に唐丹中と釜石中(同:釜石)、31年度に釜石小と双葉小(同:要検討)、32年度に(唐丹と統合後の)釜石、甲子、大平3中学校(同:釜石)の実施を目標とする。(栗林と統合後の)鵜住居小と釜石東中の小中一貫教育(小学校、中学校の枠組みを残した小中一貫校)導入は30年度を目標とする。通学区域の変更も検討する。計画には通学手段の確保、統合対象校同士の事前交流など、統合を進める上での配慮事項も示される。
学校統合や小中一貫教育導入など今後の教育環境整備に関する説明に聞き入る参加者
地域説明会は4日から始まり、計9カ所での開催を予定する。10日は統合対象となる栗林小で説明会が開かれ、児童の保護者や地域住民、同校教員ら23人が参加。市側から髙橋勝教育長、市教委学校規模適正化推進室職員など14人が出席した。これまでの経緯や推進計画(案)の概要について説明後、質疑応答が行われた。参加者からは児童の心のケア対策、統合後の栗林小校舎、体育館の利活用、中学校の部活動に関する意見、要望などが出された。
現4年児童の父親で、PTA役員の男性(37)は「子どもたちのことを第一に考え、PTAとしては全家庭、(統合)賛成の回答を得ている。大人数の学校への不安はあるかもしれないが、成長していけば、いずれ人が多い環境でやっていかねばならないので」とプラスに捉える。目標年度が確定になれば、「子どもも家族も27年度からと心の準備ができると思う」と計画の早期成案を願った。
参加者からはさまざまな質問、意見が出され、市教委の担当者が答えた
市教委は7月中の地域説明会終了後、8月1日から1カ月間、パブリックコメントを受け付ける(計画案は市教委ホームページで公開)。8月上旬には市議会全員協議会で説明。出された意見を参考に修正した計画案は教育委員会議での議決を得て正式決定される。決定後は、対象校に学校統合準備委員会(仮称)を設置。必要事項を検討し、具体的準備に入る。
【今後の説明会日程】 ※時間はいずれも午後6時30分~1時間半程度、申し込み不要
7月15日(火)甲子小体育館
7月23日(水)白山小体育館
7月25日(金)鵜住居地区生活応援センター
7月30日(水)青葉ビル

釜石新聞NewS
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