熱さしのぎ“涼”空間へGO! 釜石市、クーリングシェルター開設中 熱中症防止に17施設


2024/07/15
釜石新聞NewS #地域

クーリングシェルターの掲示が設置された釜石市民ホールTETTO

クーリングシェルターの掲示が設置された釜石市民ホールTETTO

 
 今年の夏も厳しい暑さが予想される中、釜石市は熱中症を防ぐため、冷房を備えた公共施設などを「クーリングシェルター」(指定暑熱避難施設)として活用する取り組みを始めた。4日には市内最大の商業施設「イオンタウン釜石」(港町)を指定し、協定を締結。公共・民間施設を合わせて17カ所を設け、計約300人の受け入れが可能だ。市では「暑さを感じたら涼しい所へ。熱中症リスクの低減につなげたい」と利用を呼びかける。
 
 クーリングシェルターは改正気候変動適応法に基づき、危険な暑さから住民などが避難できる場所として市区町村長によって指定される施設のこと。過去に例のない広域的な暑さを想定しており、「熱中症特別警戒アラート」が追加された。特別警戒アラートは、従来の「熱中症警戒アラート」より一段強い呼びかけで、気温や湿度などから算出する「暑さ指数」が県内全地点で「35」以上になると予想される場合、前日に発表される。
 
 国が特別警戒アラートを発令した際に自治体がクーリングシェルターを開放するため、自治体にシェルターを指定するよう求められている。「適当な冷房設備を有すること」「椅子などの適切な休息が取れる空間が確保できること」などが指定基準となっている。2024年度のシェルターの運用は10月23日まで。
 
クーリングシェルターとして開放される釜石情報交流センター

クーリングシェルターとして開放される釜石情報交流センター

 
 釜石市内のクーリングシェルターのうち、公共施設は16カ所。8地区にある各生活応援センター、市立図書館(小佐野町)、シープラザ釜石(鈴子町)、市民ホールTETTO(大町)、釜石情報交流センター(同)、魚河岸テラス(魚河岸)、根浜シーサイド(鵜住居町)、いのちをつなぐ未来館(同)、鵜の郷交流館(同)で、施設ごとに3~50人の受け入れ数が設けられている。
 
 民間施設ではイオンタウン釜石が開放される。買い物利用の有無にかかわらず休憩所として使ってもらえるよう、通路や空きスペースなどに椅子やソファを増設。100人程度の利用を想定するが、上限は設けない。
 
協定を結んだ小野共市長(左から2人目)、渡邊朋子事業部長(同3人目)ら
 

協定を結んだ小野共市長(左から2人目)、渡邊朋子事業部長(同3人目)ら

 
 7月4日に市役所であった締結式には、イオンタウン東北事業部(仙台市)の渡邊朋子事業部長、釜石店の大沼秀璽モールマネジャーが出席。小野共市長と協定書を取り交わした渡邊事業部長は「週に何度でも気軽に足を運んでほしい」と利用を促した。全国展開するイオンタウン(本社千葉市)では各自治体と連携したシェルターの指定を促進中。東北では釜石が「締結の一発目」だという。小野市長は「猛暑が見込まれており、協力はとてもありがたい」と感謝した。
 
 釜石では、県内全ての「暑さ指数情報提供地点」の指数が「35」に達すると予想された場合に発令される「熱中症特別警戒アラート」だけでなく、いずれかの地点で指数が「33」に達すると予測された場合に発表されている「熱中症警戒アラート」が出た際も防災行政無線で周知する。ただ、アラートが発令されていなくてもシェルターの利用は可能。施設の名称や住所、受け入れ可能人数を市ホームページで公表している。
 
クーリングシェルターを示す掲示物が目印

クーリングシェルターを示す掲示物が目印

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