4年ぶり「釜石よいさ」9/23うのスタで 存続への課題見据え、新たな形を模索


2023/09/15
釜石新聞NewS #地域 #観光

TETTO前広場で行われた釜石よいさの公開練習。お囃子隊、よいさ小町が参加

TETTO前広場で行われた釜石よいさの公開練習。お囃子隊、よいさ小町が参加

 
 新型コロナウイルス感染症の影響で中止が続いていた釜石市の夏祭り「釜石よいさ」(同実行委主催)が4年ぶりに復活する。これまで市中心部の目抜き通りを会場に8月初旬に開催されてきたが、今年は9月23日に鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムの敷地内で行われる。実施にかかる各種課題の解決を図り、「未来に残せる新たな形」を目指すための試行的な取り組み。本番に向け、お囃子(はやし)隊と祭りの華「よいさ小町」の練習が大詰めを迎える。
 
 お囃子隊25人、よいさ小町14人は8月25日から練習を開始。今月6日は大町の市民ホールTETTOで公開練習を行った。学業や仕事を終えて夕方から集まったメンバー。太鼓や笛の音に合わせ、前囃子・本囃子の踊りを見学者の前で披露した。
 
前囃子を披露する「よいさ小町」。今年もしなやかな踊りで観客を魅了する

前囃子を披露する「よいさ小町」。今年もしなやかな踊りで観客を魅了する

 
お囃子の要「大太鼓」は男性陣が担う。勇壮な振り付けも見どころの一つ

お囃子の要「大太鼓」は男性陣が担う。勇壮な振り付けも見どころの一つ

 
祭り囃子に欠かせない笛を吹くメンバー(手前)

祭り囃子に欠かせない笛を吹くメンバー(手前)

 
小太鼓は中学生から社会人まで女性陣が担当

小太鼓は中学生から社会人まで女性陣が担当

 
 4年ぶりということもあり、お囃子、小町ともに初参加のメンバーが多い。大太鼓に挑戦する佐藤薫さん(35、秋田県出身)は、2020年に地域おこし協力隊として同市に移住後、起業。「地域の中でもっと楽しいことを」と祭り参加を決めた。「郷土芸能団体に所属していなくても参加できる祭りは貴重。よそ者(移住者)にも開かれた釜石ならでは。非常にありがたい」。初めての太鼓に難しさを感じつつも「みんなで盛り上がれるよう、精いっぱい頑張りたい」と意気込む。
 
よいさ小町に姉妹で参加する石山穂乃花さん(中左)、紗也花さん(中右)、友里花さん(右)とお囃子で参加する母秀子さん(左)

よいさ小町に姉妹で参加する石山穂乃花さん(中左)、紗也花さん(中右)、友里花さん(右)とお囃子で参加する母秀子さん(左)

 
 よいさ小町に3姉妹で初参加するのは、地元出身の石山穂乃花さん(24)、紗也花さん(22)、友里花さん(19)。釜石で働く姉2人に大学生の妹。「よいさを踊るのは幼稚園以来」という紗也花さんは「小町の踊りは日常にはない動き。いろいろな筋肉を使う」と笑い、「踊ることは好きなほう。みんなでそろえて、見ている人に驚きと感動を与えたい」と本番を楽しみにする。3姉妹の母秀子さん(52)は小太鼓で協力する。親子4人での祭り参加に「今はそれぞれが忙しい日々を送り、4人そろうこともなかなかない。いい思い出になりそう」。以前から「釜石を盛り上げたい」との思いがあり、「できることで元気を発信する一助になれれば」と期待を込める。
 
「よいさ!」の掛け声も元気に。笑顔で踊る石山友里花さん(中)

「よいさ!」の掛け声も元気に。笑顔で踊る石山友里花さん(中)

 
 32回目となる今回の祭りには15団体560人が参加を予定する。地元ラグビーチーム「釜石シーウェイブスRFC」、団体に所属しない子ども参加の受け皿となる「かまっこよいさ」など3団体が初参加。参加者数はコロナ前の約半分の規模となる見込み。当日は午後1時から午後4時まで同スタジアムのメイングラウンド外周通路で“うのスタよいさ”、午後6時15分から午後7時まで市民ホールTETTO前広場で“アフターよいさ”を開催。スタジアムではフードコーナー、おまつり広場も設ける。
 
今年の釜石よいさ会場となる釜石鵜住居復興スタジアム。グラウンド外周通路(舗装)で踊る

今年の釜石よいさ会場となる釜石鵜住居復興スタジアム。グラウンド外周通路(舗装)で踊る

 
 釜石よいさは1987年、釜石製鉄所の高炉休止で活気を失ったまちに元気を取り戻そうと地域の若者らによって始められた。2011年の東日本大震災でまちが甚大な被害を受け、2年間中断後、13年に復活。19年まで継続したが、コロナ禍で再び中止を余儀なくされた。本年の復活開催にあたり実行委は、コロナ禍前から課題となっていた経費や交通規制、運営人員不足などの問題解決へ抜本的改革が必要と考え、同スタジアムでの試験開催を決めた。実行委の下村達志事務局長(48)は「規模を縮小せざるをえない状況下で、いかに残していくか。コスト削減で行きついたのがうのスタ。一度やってみて、その結果を基に来年以降の形を検討していきたい」と話す。
 
踊りの振りや姿勢を互いにチェックし合う小町

踊りの振りや姿勢を互いにチェックし合う小町

 
公開練習後、当日着る衣装を確認。本番へ気持ちを高める

公開練習後、当日着る衣装を確認。本番へ気持ちを高める

 
 実行委員長(3人体制)の一人、佐久間定樹さん(41)は「いろいろな声はあるが、新しいチャレンジはよいさを未来につなげるため。普段、スタジアムに足を運ぶことがない人もぜひ飛び入りで参加して」と呼び掛ける。

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