心も育てるジャガイモ栽培 釜石・甲東こども園 園児たち「春」を植え付け
豊かな実りを期待しながら種イモを植える甲東こども園の園児たち
釜石市野田町の甲東こども園(野田摩理子園長、園児119人)は13日、近くにある同園の「ちびっこ農園」でジャガイモの植え付けを行った。年長児31人が豊かな実りを期待しながら作業。「春が来たね」と植物を育てる季節の始まりも感じていた。
同園では、身近にある自然環境を保育に取り入れ、子どもたちが植物を育てる経験の場として1955年にこの農園を開設。植物への興味・関心を持つとともに、愛護心や自然現象の発見、科学する心の芽生えを培ってもらおうと、ジャガイモの栽培に取り組み、今年で68年目となる。
子どもたちは「ちびっこ農園」の畑に付けられた印の上に種イモを置いた
園児たちは保育教諭らに植え方を教わり、畑に入って種イモ植えに挑戦した。品種は「メークイン」。30センチ間隔に付けられた印の上に種イモを置いて、「土のおふとん」を優しくかけた。作業を終えると、植え付けた場所に手をかざして「大きくなあれ」とパワーを注入。「いっぱい、とれるね」と満足げだった。
楽しそうに取り組んだ三田一葉ちゃん(5)は「かわいい葉っぱが出てきたら、いいな。頑張ったから、大きいのがいっぱいできたら、いいな」とうなずいた。
そっと土をかぶせて「大きくなーれ」と声をかける園児ら
今後、園児たちは散歩がてら成長を観察する。5、6月に草取り、7月に収穫。園行事のお泊り会や給食の食材として使う。
野田園長は「買ったものではなく、自分で育てる楽しさを感じてもらえたら。土に触れる体験を大切にしながら、食育につなげていく」と見守った。
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