喜寿、米寿をお祝い 「釜石市敬老会」3年ぶり開催 65歳以上は1万2千人


2022/09/26
釜石新聞NewS #地域

喜寿、米寿を迎える市民を郷土芸能などで祝った釜石市敬老会=17日

喜寿、米寿を迎える市民を郷土芸能などで祝った釜石市敬老会=17日

 
 釜石市敬老会(市、市社会福祉協議会主催)は17日、大町の市民ホールTETTOで開かれた。新型コロナウイルス感染症の影響で中止が続いていたため、3年ぶりの開催。本年度、喜寿(77歳)、米寿(88歳)を迎える招待者637人のうち、108人が出席した。感染防止対策で規模を縮小しての開催となったが、地元芸能団体の踊りなどを楽しみ、節目の祝い事を心に刻んだ。
 
 式辞に立った野田武則市長は、戦後の激動の時代を生き、釜石発展に尽力してきたことへ敬意と感謝を表し、「人生100年時代は現実のものとなっている。健康や介護、家族の問題など、皆さんが抱える悩みや不安を少しでも解消できるよう相談の窓口を強化していきたい。豊かな人生に必要な人と人とのつながりを持ちながら、今後も社会の一員としてご活躍を」と願った。
 
108人が元気な顔をそろえ、敬老会を楽しんだ

108人が元気な顔をそろえ、敬老会を楽しんだ

 
 釜石芸能連合会から柳家細川流舞踊が祝いの舞を披露。鵜住居青年会は郷土芸能の虎舞、釜石中3年生は学校で取り組む釜中ソーランで長寿を祝った。コロナ禍で地域の芸能などを楽しむ機会が減っていた出席者らは、久しぶりの華やかなステージに笑みを広げ、心躍るひとときを満喫した。
 
柳家細川流舞踊は祝いの舞で敬老者の長寿を祝福

柳家細川流舞踊は祝いの舞で敬老者の長寿を祝福

 
釜石中3年生はソーランでパワーをプレゼント!

釜石中3年生はソーランでパワーをプレゼント!

 
 同市の敬老会は近年、喜寿、米寿、卒寿(90歳)の敬老者を対象とするが、今年は新型コロナの感染状況などを踏まえ、卒寿の招待を見送った。式典では、例年行う出席者代表への敬老祝い金贈呈を取りやめ、接触回避と時間短縮で感染リスク低減を図った。対象となる88歳の敬老者には振り込みで祝い金を贈った。出席者には記念写真のサービスが行われたほか、紅白まんじゅうや飲料水が贈られた。
 
 鵜住居町の川﨑ヨリ子さん(76)、川崎スメ子さん(76)はご近所同士、誘い合って会に出席。「開催してもらいありがたい。踊りなどもとても良かった」と顔をほころばせた。喜寿を迎えることにヨリ子さんは「気持ち的にはまだまだと思っているが、体はなかなかね。これ以上弱くならないよう頑張りたい」、スメ子さんは「離れて暮らす子どもたちにも元気な姿を見せられるよう長生きしたい」と健康長寿への思いを込めた。
 
敬老会に出席した中小川地区の皆さん。これからもお元気で!

敬老会に出席した中小川地区の皆さん。これからもお元気で!

 
 甲子町(中小川)の松本佳輝さん(87)は喜寿に続いての同会参加だが、「同級生の姿が少なくなり寂しい」とぽろり。若いころからスポーツに親しみ、年を取ってからはグラウンドゴルフやゲートボールを楽しむが、競技人口の減少やコロナ禍で大会がなくなり、出歩く機会が減ってしまった。今は「野球やラグビーなど球技の試合をテレビ観戦するのが専らの楽しみ」だという。「人生は泣き笑い。長生きすればいいこともある」と松本さん。
 
 同市の総人口約3万1千人のうち、65歳以上は約1万2千人。高齢化率は40・3%。100歳以上は女性29人で、市内最高齢者は106歳(9月1日現在)。

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