事故抑止、防犯意識高揚へ一丸 春の安全運動 ボランティアら街頭で呼び掛け
春の交通安全運動が始まり、街頭で安全運転を呼び掛ける関係者
新学期を迎え、子どもや地域の安全、犯罪被害防止を呼び掛ける学校、職場、ボランティアの活動が活発化している。春の全国交通安全運動、春の地域安全運動は6日から15日まで10日にわたって展開。釜石市では初日の6日、両運動を啓発する街頭活動を行い、釜石警察署(前川剛署長)と釜石地区の交通・防犯関係団体から関係者約165人が参加した。
交通・防犯関係団体が連携し子どもや地域の安全を守る活動を推進する
中妻町の同署で開会式を行い、市交通安全対策協議会会長の野田武則市長が「外出する機会が増える季節となり、地域ぐるみでの取り組みが必要だ」とあいさつ。釜石地区防犯協会連合会の岩渕善吉会長は「地域の安全は地域で守るという自主防犯意識の高揚を図り、安全で安心して暮らせる街の実現に向けた活動を盛り上げていく」と決意を述べた。
前川署長は管内の交通事故や治安状況を説明。2021年の交通事故発生件数は35件(前年比4件減)で、交通死亡事故の発生はなかった。一方、今年の2月には大町で道路横断中の歩行者が自動車にはねられる重傷事故が発生。発生件数も昨年より増加しており、「憂慮すべき状況だ」と指摘した。刑法犯認知件数は71件(同比18件減)だったが、女性や子どもに対する声掛けなどは断続的に発生。「ボランティアと連携し犯罪抑止の活動を進め、より多くの方の安全意識の高揚が図られることを期待する」と激励した。
安全指導に出動する白バイやパトカーを関係者が見送った
参加者は安全指導に出動する警察の白バイやパトカー、ボランティアが乗った青色防犯パトカーを見送り、国道283号沿い、まるまつ前交差点周辺で街頭広報活動。「スピード注意」「飲酒運転根絶」「携帯電話運転禁止」などと呼び掛ける手持ちの看板を掲げてアピール。歩行者や信号で止まったドライバーにはチラシや反射材を配った。
「交通事故に合わないよう気を付けて」と呼び掛ける女性ボランティアら
春の交通安全運動は「通学路 速度落とす 思いやり」をスローガンに掲げる。▽子どもなど歩行者の安全確保▽飲酒運転根絶など安全運転意識の向上▽自転車の交通ルール順守の徹底と安全確保-が重点。街頭指導のほか、新入学児童への交通安全記念品の贈呈、「ドーナツ運動」、小中学校などでの交通安全教室などを行う。
地域安全運動のスローガンは「なくそう犯罪 ふやそう笑顔 みんな大好き岩手県」。▽子ども・女性・高齢者の犯罪被害防止▽鍵かけの励行-を重点とし、防犯標語「いかのおすし」や特殊詐欺被害防止の対応確認、見守り活動や防犯パトロールの実施、「子ども110番の店」活動の確認、鍵かけの徹底の呼び掛けなど、家庭や地域・学校、事業所、行政、関係団体が連携して取り組む。
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