ペッパーで買い物を疑似体験 平田小でプログラミング学習成果発表


2022/02/26
釜石新聞NewS #文化・教育

ペッパーを使ったプログラミング学習の成果を見守る児童

ペッパーを使ったプログラミング学習の成果を見守る児童

 

 釜石市平田の平田小(鈴木崇校長、児童150人)の6年生23人は、ソフトバンクロボティクス社が開発した人型ロボット「Pepper(ペッパー)」を活用したプログラミング学習に取り組み、18日に同校で成果を発表した。児童は5~6人ずつの4班に分かれ、指示通りにペッパーを動かそうと試行錯誤してきた結果に喜んだり、頭を抱えたり。チームで協力して一つのプログラムを作り上げる大変さや楽しさを学んだ。

 

 市とソフトバンクが2020年7月に締結した「地方創生に関する連携協定」に基づく事業の一環で、平田公民館事業「平田キッズクラブ」として実施。今回の学習は3回構成で、1月31日と2月1日に同社員から「ロボブロックス」を用いたプログラムの作り方を学び、「買い物」をお題にペッパーの動作、しゃべらせる文言などをタブレット端末で入力していた。

 

班ごとにプログラミング学習で作った作品を発表した

班ごとにプログラミング学習で作った作品を発表した

 

 集大成となった18日は班ごとに発表。児童らが作ったプログラムを転送されたペッパーは、商店街に見立てた教室内を移動しながら、カレーライスや豚汁、刺し身などの献立に必要な食材を肉屋、スーパーマーケットなどで手に入れた。L字型に進んでゴールに設定された家にたどり着けば成功となるが、コースを外れたり、ゴールできないチームも。思うように動かず悔しがる児童も、うまくいって喜ぶ子も互いの頑張りに拍手を送り合った。

 

ラジオ体操でペッパーとの交流を楽しむ子どもたち

ラジオ体操でペッパーとの交流を楽しむ子どもたち

 

 佐々木璃夢(りむ)さんは「ミスがあったけど、しっかり動いてくれたからうれしい」と、ほっとした様子。ゴール手前で動きが止まるという失敗はあったものの、同社員から「チームとしてまとまりがあり、ペッパーのせりふもユーモアがあってセンスを感じる」と評価された。「言葉の入力が難しかったけど、みんなで何かを形にするのが面白かった。くじけそうになっても諦めないことや時間を守ることの大切さが分かった」と胸を張った。

 

学習を手伝ってくれたペッパーを囲んで笑顔を見せる平田小の6年生

学習を手伝ってくれたペッパーを囲んで笑顔を見せる平田小の6年生

 

 20年度に小学校で必修化されたプログラミング教育。同校では児童に1人1台タブレット端末を配布し算数や理科、総合的学習で取り組んでいるが、指導する教員で経験者は少なく、手探りで授業を進めている。同社による学習はプログラミングの基本を理解し、▽最後までやり抜く力▽言葉で伝える力▽理解し考える力▽チームで助け合う力-を身に付けるのが目的。端末で描いたイメージを、実際にロボット操作で確かめることもでき、担任の教員らは「学習の中で子どもたちの成長が期待できる教材」と手応えを得ていた。

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