空手全国大会へ 釜石の小学生6人、東北代表として出場


2022/01/25
釜石新聞NewS #スポーツ

初開催の全日本少年少女空手道選抜大会に出場する児童6人ら=12日、釜石市役所

初開催の全日本少年少女空手道選抜大会に出場する児童6人ら=12日、釜石市役所

 

 初開催される第1回全日本少年少女空手道選抜大会(2月11-12日、宮城県利府町・セキスイハイムスーパーアリーナ)に、釜石市内の小学生6人が東北代表として出場する。「1位を目指す」「練習してきたことを出し切りたい」。それぞれ選手たちは全国の舞台を心待ちにしている。

 

 大会は公益財団法人全日本空手道連盟主催。組手と形の両競技で個人戦、団体戦が行われる。東北代表の一員として本県からは小学生22人が出場する。

 

 釜石からは、和道会無心会(松永秀樹代表、16人)所属の人首瑠生(ひとかべ・るい)君(釜石小6年)、照井心陽(こはる)さん(平田小5年)、大久保亜美さん(小佐野小1年)、剛柔会小斎道場鵜住居(岩﨑政夫代表、13人)に所属する川崎煌聖(こうせい)君(鵜住居小3年)、佐々木惟楓(いちか)さんと川崎結月さん(ともに同1年)が参加。6人は昨夏に行われた東北選手権大会で上位4人に入るなど好成績を残した。

 

野田武則市長に出場を報告し、抱負を伝えた=12日、釜石市役所

野田武則市長に出場を報告し、抱負を伝えた=12日、釜石市役所

 

 12日は、野田武則市長に全国大会出場を報告。大会への意欲を伝えた6人に野田市長は「皆さんの活躍に元気をもらう。万全の体調で臨み、練習の成果を生かし頑張ってほしい」と激励した。

 

和道会無心会 練習で大会へ気持ちつなぐ

 

松永代表の指導を受け、練習を重ねる(手前から)照井心陽さん、人首瑠生君、大久保亜美さん=17日、上平田ニュータウン集会所

松永代表の指導を受け、練習を重ねる(手前から)照井心陽さん、人首瑠生君、大久保亜美さん=17日、上平田ニュータウン集会所

 

 和道会無心会では週4日、稽古日を設けている。毎回参加する照井さんは「稽古が楽しい」と言い切る。これまでは形で上位入賞を果たしてきたが、選抜大会では個人、団体とも参加する競技は組手。「得意と思っていない組手でどこまでいけるか。大会までにスピード、技を磨いていく。練習してきたことを全力で発揮したい」と強い気持ちで臨む。

 

 大久保さんも組手で個人、団体に出場。テレビで見た空手選手の「かっこよさ」に憧れ、「強くなりたい」と練習を重ねてきた。支える家族によると、普段友達とは控えめに話すようだが、稽古では「気合」の声出しが「道場で1番」とのこと。抱負を聞いてみると、「頑張りたい」とはにかんだ。

 

 「小学生では最後の大会になる」と気合十分なのは人首君。新型コロナウイルス禍で開催された東北選手権大会は、家族に医療関係者がいるため参加を辞退した。今回はこれまでの各種大会でいい結果を積み重ねてきたことから選出され、団体組手で出場する。県内から選ばれた仲間と力を合わせ、「1位をとれるよう頑張る」と力を込めた。

 

技の練習、体の鍛錬につながる準備運動もしっかり取り組む=17日、上平田ニュータウン集会所

技の練習、体の鍛錬につながる準備運動もしっかり取り組む=17日、上平田ニュータウン集会所

 

 今回代表入りした3人は「練習熱心」と松永代表(59)。「どんどん練習して気持ちをつないでいくことが大事。得手不得手を決めつけず、いろんなことをやり成長してほしい」と期待する。

 

剛柔会小斎道場鵜住居 自分に恥じない戦いを

 

岩﨑代表の指導の下、練習を重ねる(手前から)佐々木惟楓さん、川崎煌聖君、川崎結月さん=14日、鵜住居地区生活応援センター

岩﨑代表の指導の下、練習を重ねる(手前から)佐々木惟楓さん、川崎煌聖君、川崎結月さん=14日、鵜住居地区生活応援センター

 

 剛柔会小斎道場鵜住居は、火、金曜日に稽古。小学生はあいさつ、座礼、基本的な形を身に付ける。選抜大会では3人とも個人形に出場する。佐々木さんは友達が空手をやっていたことから仲間入りし、ともに切磋琢磨してきた。全国大会への出場は今回が初めて。「すごくうれしい。緊張するけど、頑張ります」と笑顔を見せた。

 

 煌聖君は、東北大会小学3年の部で優勝。「全国でも1位目指す」と意気込む。ぜんそくを克服しようと3歳で始め、今では健康になったと自覚。厳しい練習と指導者の指摘を受けることで自身の成長も感じていて、「大会までにやることがある。減点をなくすよう、完璧な形にしていく」と背筋を伸ばす。

 

 そんな煌聖君の姿を追っているのが、妹の結月さん。家でも動画を見ては「(練習を)やろう」と兄を促すほど熱心だという。直接伝えることはないが、「(お兄ちゃんの存在は)心強い」とうなずく。大会に向けては「全力を出し切れるように練習する」と前を向く。

 

仲間と楽しみながらストレッチを行って心をほぐす=14日、鵜住居地区生活応援センター

仲間と楽しみながらストレッチを行って心をほぐす=14日、鵜住居地区生活応援センター

 

 「煌聖は、体は大きくないが切れがある。1年生の2人は体が柔らかい。これからで、どう伸びるか」と見守る岩﨑代表(68)。「全国には強敵がいる。どこまで頑張れるか、自分を知る機会になる。礼を第一に、恥じないような立派な戦いを」とエールを送った。

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