泥だらけも楽しく 白山小水田 41回目の田植え
3年生以上の児童が田植えに挑戦。一列に並んで丁寧に植え付けた
学校敷地内に水田を設け、児童が稲作体験に取り組んでいる釜石市嬉石町の白山小(熊谷直樹校長、児童34人)で14日、恒例の田植えが行われた。3年生以上の約20人が、1アールの田にもち米種のヒメノモチを植え付け。児童たちは手足を泥だらけにしながら楽しそうに取り組んだ。
稲作体験は今年で41回目の取り組み。毎年苗を提供している甲子町上小川の農業藤井茂さん(81)、大船渡農業改良普及センターの農業普及員佐々木俊祐さんらが田植えの要領を伝えた。
田んぼには格子状の目安が付けられていて、一定間隔に苗を植え付けることができるよう工夫した。苗を手に、田に足を踏み入れた児童は、やわらかい泥の感触に歓声。泥に足を取られながらも前進し、一つ一つ丁寧に植えていった。
やわらかい泥に足を取られながらも楽しそうに田植えに取り組む児童
佐々木柚芽稀(ゆめき)さん(4年)は2回目の田植えで、上手にできたと満足げだった。腰を曲げた体勢に農作業の大変さも実感。「みんなで協力して頑張ったから、おいしい米がいっぱいとれるといいな」と期待を膨らませた。
同校の水田は1979年度に開かれた。当初から5年生の体験学習に位置づけてきたが、児童の減少による学級編成の複式化などが常態化。数年前から全校児童が参加する形にして取り組みを続けている。
学校田に緑色の苗の点線を描いて満足げな白山小児童とサポーターたち
今年は4月以降、1・2年が小石拾い、3・4年は田起こしを担当。水田づくりには地域住民らが力を貸し、畔(あぜ)の改良や周囲の除草などを進めた。
児童は今後、除草作業をしながら生育状況を観察する。稲刈りと脱穀は10月を見込み、3年生以上で実施。11月に予定する収穫祭で実りに感謝しながら全員で味わい、水田学習を締めくくる。
昨年度の収量は16キロ。藤井さんらサポーターは20キロの実りを期待している。
釜石新聞NewS
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