シーウェイブスアカデミー体験会開催~競技人口の底辺拡大やトップ選手輩出を目指し、4月17日開校へ


2021/04/16
釜石新聞NewS #スポーツ

体験会でパス練習に挑む中学生=4日、市球技場

体験会でパス練習に挑む中学生=4日、市球技場

 

 ラグビーの地域型クラブチーム、釜石シーウェイブスRFC(SW)は、ジュニア部門強化に向けた指導体制として、本年度から中学生対象のSWアカデミーを開校する。
 小学生から活動する団員や中学から新たにラグビーを始めたいという生徒の練習・試合環境を整え、競技人口の底辺拡大や将来のトップ選手輩出につなげる取り組み。17日に開校し、週3回の練習や交流戦などを重ねながら、1年後の大会出場を目指す。

 

 釜石SWではこれまで、幼児から中学生が所属するSWジュニアが活動。小学生は単独チームで各種大会に出場してきたが、中学生は人数が少なく、チームを結成しての大会出場は難しい状況にあった。このため、中学生団員は試合や実践練習の場を求めて、内陸部で行われる県内合同の練習会に出向くことが多く、保護者の負担も大きかった。
 2019年のラグビーワールドカップ(W杯)釜石開催を機に、小学生団員はこの3年で1・5倍増の70人余りに拡大。アカデミー創設は、意欲ある子どもたちの成長を中学で途切れさせることなく、効果的なトレーニングで基本技術や体力の向上を図る狙いがある。

 

 開校に先立ち、3月14日と4月4日に、興味のある生徒向けに体験会を実施。4日は市内外から25人が参加し、パスやキックなど4つの練習メニューを体験した。

 

 小丸嘉斗君(釜石中3年)は小学5、6年時にSWジュニアで活動。中学ではテニス部に所属し、2年時からは校内に季節限定で設置される特設ラグビー部でも活動する。アカデミーで通年練習が可能になったことを喜び、「高校でもラグビーを続けたい。コロナ(の心配)もあるが、周りへの感謝を忘れず1年頑張りたい」と気を引き締めた。

 

アカデミーについて会見した坂下功正総監督、桜庭吉彦GM、鈴木亮大郎HC、細川進コーチ(右から)

アカデミーについて会見した坂下功正総監督、桜庭吉彦GM、鈴木亮大郎HC、細川進コーチ(右から)

 

 4日は体験会終了後、アカデミー開設に係る記者会見も開かれ、スタッフや今後の活動について説明があった。
 アカデミーのヘッドコーチには高校、U20日本代表を経験し、仙台育英高、関西学院大ラグビー部コーチを務めてきた鈴木亮大郎(りょうたろう)さん(31)=滝沢市出身=が就任。元釜石SW選手の細川進さん(42)ら10人のコーチ陣が指導にあたる予定。チームスローガン「Challenge(チャレンジ)」のもと、自ら考え行動できるプレーヤーを育成する。
 鈴木ヘッドコーチは「岩手から日本代表選手に育っていけるよう日々の練習をサポートしていく」、桜庭吉彦ゼネラルマネジャーは「ラグビーを通じた地域活性化にも貢献できれば」と意気込む。

 

 アカデミーの練習は月・水曜日が午後6時から、土曜日は午前10時から甲子町の市球技場で行う。入会は随時受け付ける。問い合わせは釜石SW事務局(電話0193・22・1173)へ。

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