「橋野」に大島高任の顔出し看板、インフォメーションセンターに設置〜世界遺産来場者増に期待
橋野インフォメーションセンターの玄関脇に設置された大島高任の顔出し看板
昨年7月にユネスコ世界遺産に登録された釜石市橋野町青ノ木の橋野鉄鉱山インフォメーションセンターに27日、近代製鉄の父と言われる大島高任(1826-1901)の顔出し看板がお目見えした。「世界遺産を観光資源に」と期待する釜石観光物産協会(澤田政男会長)が1年がかりで計画を進め設置した。関係者は「来場者の増加につながれば」と期待を膨らませる。
顔出し看板は観光地などで記念写真を撮るために設けられ、その土地にゆかりの人物などを表現する。橋野にお目見えした看板は縦横2メートルで、表裏はアルミ製。顔の部分をくりぬいた高任像のバックに橋野高炉跡を配したデザインで、市のシンボルキャラクターかまリンが「ようこそ、釜石へ」と来場者を歓迎する。
釜石観光物産協会が昨年6月の総会で看板の設置を計画。本年度事業に製作費約15万円を計上し、世界遺産登録1周年に合わせて設置にこぎ着けた。看板の設置作業に立ち会った地元橋野町振興協議会の菊池成夫会長は「非常に良いアイデア。わざわざ橋野まで足を運んでくれた人の記念になる」と設置を歓迎。釜石観光物産協会所属のガイド、三浦勉さんは「もっと人を呼ぶためには大事なツール」と期待する。
設置後初めて看板に顔をはめてみたのは、盛岡市から笛吹峠を経由し夫婦と友人の4人で訪れた佐藤一夫さん(66)。「(看板使用)第1号と聞いてびっくり。光栄です。これから市内に回り、鉄の歴史館も見学したい」と喜んでいた。
橋野鉄鉱山を含む明治日本の産業革命遺産が世界遺産に登録されて間もなく1年。26日の日曜日には、本年度に入って2番目に多い357人が史跡に足を運んだ。このうちバスで訪れたのは6団体(7台)で187人に上る。
(復興釜石新聞 2016年6月29日発行 第499号より)
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