多彩なバラがお出迎え 甲子町「陽子の庭」11年目のオープンガーデン 高台の楽園で心躍るひとときを

早咲きのバラが咲き出した「陽子の庭」=甲子町洞泉、5月30日
釜石市甲子町洞泉の私設ガーデン「陽子の庭」が、今年もバラの開花に合わせ一般公開している。菊池秀明さん(78)、陽子さん(79)夫妻が自宅周辺の傾斜地に手作りした庭は広さ約700坪。多彩な草木や花、自然石などで和洋の空間を生み出している園内は見どころ満載で、子どもから大人まで幅広い年代が楽しめる。同庭園の代名詞となっているバラは約160種に及び、今はちょうど早咲き種が見頃。10日まで見学できる。

見晴らし台まで続く遊歩道のほか、植え込み内に整備された小道を通ってさまざまな植物を観賞できる園内
釜石を代表する庭園として市内外から訪れる人たちを魅了し続ける「陽子の庭」。1年の中で最も華やぐのが、バラの花が開花する5月から6月の時期だ。早咲き種は今年、5月27日ごろから一気に咲き始めた。園内の各エリアには棚やアーチ、塔に這わせた“つるバラ”が計60本ある。花が美しく見えるよう、秀明さんが毎年、巻き直しやせん定を繰り返しているが、これが特にも手間がかかる作業。例年1月中旬から2月にかけて行うが、今年は同時期に秀明さんの入院手術が重なり、退院後、体調を見ながらの作業で大変な苦労を伴った。

オープンガーデンで見学者を迎える菊池秀明さん(右)、陽子さん夫妻

秀明さんが毎年手入れを欠かさないつるバラ。柵に這わせたものは一枚の絵画のよう
園内には6年前に設けたバラ専用エリアがある。品種によって花の大きさや形、色が異なり、目にも鮮やかな空間が広がる。バラならではの香りも魅力の一つ。公開初日となった5月30日は青空が広がり、周辺の山々の新緑も相まって、得も言われぬ美しい光景を生み出した。訪れた人たちは感嘆の声を上げながら見学。深呼吸とともに香りも堪能し、身も心も癒やされた。

6年前に整備したバラ専用のエリア。さまざまな色の花が咲き誇り、来園者を楽しませる

見頃を迎えたバラ。(左上から時計回りに)ゴールデンボーダー、プリンセス・アレキサンドラ・オブ・ケント、ダブルノックアウト、ピース。根本に表示された品種名を見るのも面白い

写真撮影も思わず夢中に…。でもやっぱり一番は肉眼で見るのがサイコー!
宮古市の山内正子さん(65)は「台風が来る前に…」と、おばを誘って来園。自身は数年前に一度訪れたことがあり、「楽しみで道中、ウキウキでした」と笑った。花のボリュームや、せん定など行き届いた手入れに感心しながら、「素晴らしいですね。香りもいいし、気分が高揚する」と笑顔満開。庭を管理する菊池夫妻の行動力にも驚き、「こちらもパワーをもらって、明日の活力の糧になりそう」と声を弾ませた。
30日は、甲子歌う会(坂本慶子会長)による合唱ミニコンサートも開かれた。会員15人がバラや季節にちなんだ歌を披露し、観客と一緒に歌う時間も設けた。同会の出演は今年で3年目となった。

花々に囲まれながらの合唱は会員にとっても至福のひととき。観客も声を重ね…

園内では梅雨時期の象徴的な花、アヤメ類も開花(左)。見晴らし台からは釜石道や周辺の山並みを一望できる(右)
同庭園の公開は6月初旬の10日間を設定し、敷地入り口に受付を設けて対応してきたが、菊池夫妻や協力者の負担軽減を図るため、今年から期間中の土日以外は受付を置かず自由見学という形に変更した。「年を重ね、体力的に頑張りがきかなくなってきているのは事実。できるだけ継続していくためにも週末限定での対応にした」と菊池夫妻。この後5日までは自由見学期間。6、7両日はこれまで通り、受付を設けての対応とする。6日は釜石ベンチャーズ(エレキバンド)の演奏が午前11時からと午後1時から、7日は「わっか」文化箏、中村ひろみ箏教室の演奏が午前11時から予定されている。8~10日も自由見学可能。見学時間はいずれも午前9時~午後4時まで。

釜石新聞NewS
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