役割、やりがい、専門性…看護師の仕事 じかに 県立釜石病院で中高生が体験

患者に声をかけながら足浴に挑戦する生徒
釜石市甲子町の県立釜石病院(阿部薫院長)は11、12の2日間、ふれあい看護体験を行った。医療、看護の道を志す近隣市町の中高生らが患者へのケアを通して先輩の姿勢を学んだ。
11日は釜石中、甲子中から計12人が参加した。同病院の看護師と同じ白衣を身に着けた生徒たちはグループごとに病棟に分かれ、入院患者の手浴や足浴に挑戦。気さくに話しかける先輩看護師に倣い、「(湯は)熱くないですか?」「かゆい所はありますか?」などと声をかけながら丁寧に洗った。

力加減を気にしながら丁寧に手を洗う中学生

先輩看護師に教わりながら足を拭く生徒たち
患者一人一人に合わせて用意される食事を運んだり、車椅子に患者を乗せて院内を移動する体験も。手術室での活動もあり、生徒たちは現場の雰囲気を肌で感じた。
釜石中3年の伊藤碧泉さんは洗髪に挑み、「傷つけたりしないよう洗う時の力の入れ具合や声の大きさに気をつけた」と肩の力を抜いた。患者に接する際の先輩看護師の姿もよく“観察”したようで、「私も笑顔を大切にして患者さんと接することができるよう、コミュニケーション力を磨きたい。いろいろなことを勉強して、テキパキと動ける看護師になりたい」と刺激を受けていた。

車椅子での院内散歩、食事の配膳なども行い患者と触れ合った
医者を目指す甲子中3年の米澤悠真さんは、手術室で活動。手術で使用する器具に触れるといった貴重な体験に夢実現への思いは強まった。部活動などで自身がけがをした時や不調の家族らを快方へと導く医師の姿を目の当たりにし、「今後は自分が誰かを助けられようになりたい」と感化。たくさんの人と関わり、「一人一人の患者さんに寄り添える医者に」と思い描く。さらに「いつかは釜石に貢献したい」と、地域への愛着もにじませた。
看護体験は職業として医療職を選択してもらう機会を提供するのが目的。なかでも看護の仕事はイメージと現実にギャップを感じる若手も多いといい、村上恵理子総看護師長は「実際の現場を見て、知って、興味をほしい。役割とやりがい、専門的な知識を持って仕事に臨んでいることを」と切望する。

先輩看護師(右)の動きをじっと見つめ看護の心を学ぶ生徒

体の動きに制約がある人を移動させる際のポイントなども教わった
県立病院の特長として、チーム医療や教育サポートの充実を挙げた村上総看護師長。同病院には▽皮膚・排泄ケア▽感染管理▽認知症介護―など、専門性を発揮して活躍する認定看護師が5人おり、「看護の質を高めている」と強調した。また、近年は人口減や高齢化、医療従事者の不足などで同病院の機能が変化しているとし、「治療だけでなく、介助や介護といった視点も取り入れなければ」と、看護の力を深める必要性を認識。その上で、看護体験を通して地域医療を支える仲間が増えることを期待していた。
12日の体験には釜石、釜石商工、遠野、大槌の4校から十数人が参加した。

釜石新聞NewS
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