一緒に楽しく~♪合唱ワークショップ ノイホフ・クワィアー 3月に釜石で演奏会
ノイホフ・クワィアーによる合唱ワークショップ
釜石市の「親と子の合唱団ノイホフ・クワィアー」(小澤一郎代表)による歌のワークショップが3日、小佐野町の小佐野コミュニティ会館で開かれた。今後4回ほど練習日を設けた上で、参加者は3月中旬に予定する演奏会で発表する。
「合唱をしてみたいが敷居が高い…」と感じている人や、「趣味を見つけたい」などと考えている人に、声を出すことの楽しさ、それが重なり合った時の奥深さを体感してもらおうと企画した。ワークショップには小学6年生から50代までの4人が参加。事務局の菊池恵美さん(41)が講師を務めた。
同団は46年の歴史を誇る。入団条件は「楽譜が読めなくてもいい。歌が下手でもいい。0~100歳まで」。みんなで歌う楽しさを感じられるようにと、創立者の故渡辺顕麿さんが設けた。その中にある「楽譜」が特徴の一つ。平行な5本の線に音符が記された五線譜ではなく、ローマ字で「d(ド)/r(レ)/m(ミ)…」とつづった独自の楽譜を使う。
音符の代わりにローマ字が並ぶ楽譜がノイホフ流
ペンを持って文字を追いながら声を出してみる
まず、その楽譜の読み方からスタート。例えば、「so(ソ)」という文字の下に黒い点が付いているのは「低いso」、上に付いていれば「高いso」となる。音の長さを示す4分音符(1拍)をノイホフ方式にすると、文字だけの表記に。字の下に線が引かれているものは8分音符(2分の1拍)という感じで、参加者から「頭の体操だ」と声が聞かれた。
演奏会への参加は任意だが出番は決まっていて、歌うのは「涙そうそう」「栄光の架橋」「世界に一つだけの花」の3曲。楽譜に慣れたら、早速声を合わせた。どの曲も耳なじみがあり、小学生の2人は「楽しかった。I like music(音楽が好き)だから」と笑顔を重ねた。
みんなで声を合わせる楽しさを体感する参加者
大槌町の会社員阿部千夏さん(25)は、昨年末の「かまいしの第九」最終公演に感動し、「歌いたい」と刺激を受けた。そんな時に合唱ワークショップを知り、参加を即決。ローマ字表記、手書きの楽譜の珍しさに少し戸惑ったが、「音楽をゼロから感じる楽しさがある」と心を躍らせる。団員の練習風景も見学し、その歌声に背筋が伸びた様子。「一緒に歌えるのが楽しみ。スーッと声が出せるよう調子を整えたい。練習あるのみ」と気合を入れた。
ノイホフ団員たちも演奏会に向け練習を重ねる
団員は現在、高校3年生から70代まで10人。年に2回程度の定期演奏会を開いている。ワークショップは「入団につながれば」との期待もあるが、体験だけでも歓迎。指揮も務める小澤代表は「楽しく一緒に歌いましょう」と控えめに見守る。
本番となる同団の第145回ファミリーコンサートは3月17日(日)、釜石市民ホールTETTOのホールBで開催される。午後2時開演。
釜石新聞NewS
復興釜石新聞を前身とするWeb版釜石新聞です。専属記者2名が地域の出来事や暮らしに関する様々なNEWSをお届けします。取材に関する情報提供など: 担当直通電話 090-5233-1373/FAX 0193-27-8331/問い合わせフォーム