にこにこ100歳!箱崎町出身・植田くめさん 生活中の三峯の杜で多くの祝福受ける


2023/11/27
釜石新聞NewS #地域 #福祉

釜石市から100歳のお祝い金や祝い状を贈られた植田くめさん(左)

釜石市から100歳のお祝い金や祝い状を贈られた植田くめさん(左)

 
 釜石市箱崎町出身で現在、鵜住居町の介護老人福祉施設・三峯の杜(齊藤敦子施設長、長期利用29人、短期同20人)で暮らす植田くめさんが、今月12日で満100歳を迎えた。20日、植田さんの100歳を祝う会が施設内で開かれ、市、県、国からの祝い状や記念品が贈られた。同市の100歳以上の方は26人(男1、女25)となった。
 
 市から三浦功喜高齢介護福祉課長らが訪問。特別敬老祝い金(5万円)と野田武則前市長直筆の額入り祝い状、羽毛肌掛け布団を植田さんに贈った。「これからも健康で人生を楽しんで」と三浦課長。この日は、岸田文雄内閣総理大臣、達増拓也県知事名の祝い状や記念品の贈呈も行われ、齊藤施設長が植田さんに手渡した。
 
岸田文雄総理大臣からの祝い状に驚きの表情

岸田文雄総理大臣からの祝い状に驚きの表情

 
家族や職員、利用者仲間に見守られながら祝い状を受け取った

家族や職員、利用者仲間に見守られながら祝い状を受け取った

 
 施設職員からは手作りの記念色紙や花束が贈られた。お祝いの映像上映、職員によるスコップ三味線の演奏などもあり、にぎやかに100歳の長寿を祝った。駆け付けた長男静男さん(74)ら家族、親族5人と利用者、職員に囲まれ、笑顔を輝かせる植田さん。職員と一緒にお礼の言葉を述べ、「まだまだ元気に過ごします!植田くめ」と締めくくると大きな拍手が起こった。
 
職員からは手作りのお祝い色紙と花束が贈られた

職員からは手作りのお祝い色紙と花束が贈られた

 
たくさんの祝福を受け、笑顔でお礼を述べる植田くめさん

たくさんの祝福を受け、笑顔でお礼を述べる植田くめさん

 
 植田さんは1923(大正12)年11月12日、箱崎町生まれ。同郷の夫とは戦後間もなく結婚。漁業のほか畑仕事、ヤクルト配達などをしながら子ども6人を育て上げた。孫11人、ひ孫が10人いるという。長男家族らと暮らしていたが、本年2月、同施設に入所した。
 
 「きかねえ(気が強い)んだ。家では自由気ままに過ごしていた。だから長生きなのかも」と長男静男さん。現在は体調の大きな変化もなく生活中。耳は遠いが、耳元で大きな声で話しかけると、受け答えはできるという。施設職員によると、普段はシルバーカーを押して自分の足で歩いて移動(行事の時は疲れないよう車いすを利用)。食事も箸を使って自分で食べる。
 
 踊りや歌が大好きだという植田さん。施設ではリビングでテレビを見たり、塗り絵をしたり、風船バレーを楽しんだり…。“ドリフターズ”の昔の面白映像を見て笑ったり、職員が耳元で声を出し一緒に歌を歌うこともあるという。植田さんのお世話を担当している施設職員の佐々里沙さん(32)は「とてもかわいらしく、よく気付いてくださる方。外に干した洗濯物が風で飛ばされた時も教えてくれたりとか」。他の利用者や職員にも元気をくれる存在のようで、「これからもけがなく、風邪をひかずに過ごしていただければ」と佐々さん。
 
そろいのはんてん姿の職員らはスコップ三味線演奏でお祝い

そろいのはんてん姿の職員らはスコップ三味線演奏でお祝い

 
歌や踊りが大好きな植田さんは手拍子をして楽しんだ

歌や踊りが大好きな植田さんは手拍子をして楽しんだ

 
 植田さんは2019年から同施設のショートステイを利用。2人の妹と利用が重なった時期もあり、3姉妹で互いに行き来しながら仲良く過ごす姿も見られたという。現在、同施設で100歳以上の方は植田さんお一人で利用者最高齢。齊藤施設長は「他の利用者さんも植田さんを目指して、ともに健康に生活していただければ」と願った。

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