いざという時のために!避難場所の確認 釜石・鵜住居地区住民「健康づくりも大事」


2023/09/13
釜石新聞NewS #防災・安全

津波の緊急避難場所を確認しながら歩く参加者

津波の緊急避難場所を確認しながら歩く参加者

  
 釜石市・鵜住居公民館主催の防災ウオーキングは7日、鵜住居町内で行われ、市民ら約15人が津波災害緊急避難場所を歩いて巡った。「防災の日」(9月1日)にちなんだ企画で、同館の健康づくりを目的とした「すまいるウォーキング」事業とコラボ。いざという時に動けるよう足腰を鍛えつつ、より安全に命を守ることができる避難先を確かめた。
   
 この企画は昨年度も実施していて、今回は第2弾。岩手県が昨年公表した最大級の津波浸水想定を受けて、市が新たに指定した避難場所を知ってもらうのが狙いだ。公民館を発着点にし、県道35号(釜石遠野線)沿いにある4カ所の避難場所を巡る往復約5キロのコース。市防災危機管理課の川﨑浩二課長も同行し、参加者は場所設定の経緯や注意点などの説明を聞きながら歩いた。
   
防災ウオーキングで巡る鵜住居地区の津波災害緊急避難場所

防災ウオーキングで巡る鵜住居地区の津波災害緊急避難場所

  
鵜住居公民館そばの避難場所も確認しながら歩みを進めた

鵜住居公民館そばの避難場所も確認しながら歩みを進めた

   
 このうち、新田上ノ沢集会所近くにある麓山(はやま)神社境内への避難は約50段の階段を上る必要があり、参加者も体験。「はぁー、大変だ。どっこいしょ」とこぼしつつも、標高16メートルの高台ということに少し安心感を抱いた様子だった。設置されている防災備蓄倉庫も確認。スペースの都合などから備えられているのは最小限の非常食や防寒具などで、川﨑課長は「自分だったら緊急時に何を持って逃げるかをイメージしてもらえたら」と投げかけた。
   
町内で暮らすが「初めて来た」という人も多い麓山神社

町内で暮らすが「初めて来た」という人も多い麓山神社

  
避難の感覚を確かめながら階段を上がる参加者

避難の感覚を確かめながら階段を上がる参加者

   
 新たに避難場所に指定されたのは、日ノ神バス停の北側にある林道。なだらかな坂道が続いていて標高は16メートルあり、さらに上に向かうこともできる。公民館周辺の地区に住む川崎トシ子さん(80)は「車で通ることはあっても知らない場所ばかりだった。歩いたことで地域を知ることができた。震災の時は走れたけど、次はどうか…ウオーキングに参加して、みんなの力を借りながら何かの時に歩いて逃げられるようにしたい」とうなずいた。
   
鵜住居町で新たに指定された避難場所の目印はバス停

鵜住居町で新たに指定された避難場所の目印はバス停

  
東日本大震災時は参加者の背後にある建物付近まで浸水した

東日本大震災時は参加者の背後にある建物付近まで浸水した

  
 このバス停の南側は土地が低くなっており、一部が東日本大震災の津波で浸水した。新想定では、さらに約500メートル先まで浸水域が拡大。周辺住民の避難場所は2キロほど先にある養護老人ホーム五葉寮の駐車場となっている。より近い避難場所はあるが、1.5キロほど海側に戻る形になってしまう。そのため住民らから「距離がありすぎる。避難できる場所は1カ所でない方がいい」などと要望があり、市では中間に新たに設けることにした。
  
参加者は山道を歩いて避難ルートを確認した

参加者は山道を歩いて避難ルートを確認した

  
 川﨑課長は「避難場所の看板は目印であって、その場所一帯が逃げる場所だと考えてほしい。そこでも危険と感じたら、もっと上へ逃げて」と強調。同館の松下隆一館長も「避難の途中で緊急避難場所に間に合わないと感じた時は、無理にそこを目指すのではなく、近くにある山の方へ逃げて」と呼びかけた。
   
防災の学びと健康を手にして晴れやかな表情を見せる参加者

防災の学びと健康を手にして晴れやかな表情を見せる参加者

   
 防災の日にちなんだ取り組みは市内各地で展開。今月中には市職員の拠点避難所運営の確認訓練や町内会ごとの避難や炊き出し訓練、小中学校の合同訓練なども予定されている。
 
 

釜石新聞NewS

釜石新聞NewS

復興釜石新聞を前身とするWeb版釜石新聞です。専属記者2名が地域の出来事や暮らしに関する様々なNEWSをお届けします。

取材に関する情報提供など: 担当直通電話 090-5233-1373/FAX 0193-27-8331/問い合わせフォーム


釜石のイベント情報

もっと見る

釜石のイチ押し商品

商品一覧へ

釜石の注目トピックス