日本卓球の支援受け9回目 釜石・大槌地区卓球大会に90人参加 試合の喜び味わう


2022/12/15
釜石新聞NewS #スポーツ

Nittaku杯第9回釜石・大槌地区卓球大会=市民体育館

Nittaku杯第9回釜石・大槌地区卓球大会=市民体育館

 
 Nittaku(ニッタク)杯釜石・大槌地区卓球大会は11日、釜石市鵜住居町の市民体育館で開かれた。東日本大震災後、用具メーカー「日本卓球」の支援を受けて始まった大会は9回目。小学生から一般まで約90人が参加し、個人戦(シングルス)と団体戦で日ごろの練習の成果を競い合った。
 
 同大会は2012年まで行われた釜石市民卓球大会(11年は震災の影響で中止)を衣替えし、13年から始まった。釜石市卓球協会(安久津吉延会長)と大槌町卓球協会(中前繁夫会長)が主催、日本卓球が協賛する。第1回から津波被害を免れた大槌町の城山公園体育館を会場としてきたが、19年の釜石市民体育館の完成で7回大会から会場を移した。
 
家族らがギャラリーで見守る中、試合に挑んだ

家族らがギャラリーで見守る中、試合に挑んだ

 
中学女子1年の部決勝トーナメント。ハイレベルな戦いが展開された

中学女子1年の部決勝トーナメント。ハイレベルな戦いが展開された

 
 新型コロナウイルス感染症の流行で一度大会を中止したが、昨年から再開。コロナ前は150人前後の参加があったが、昨年、今年は100人に満たない規模に。今大会も急きょ出場を取りやめるチームが出るなど、感染症の影響は続く。
 
 競技は8種目。中学生の部は男女、学年(1、2年)別のシングルスで、小学生も参加した。一般の部は男女別のシングルスと団体戦(2単1複)で、高校生も参加。予選リーグと決勝トーナメント・リーグが行われた。競技の合間には日本卓球の新作ラケットを試し打ちできる時間も。五輪日本代表選手も使用するモデルなどを体験した。
 
選手らは新しいモデルのラケットに興味津々。日本卓球の担当者(右)から説明を受けた

選手らは新しいモデルのラケットに興味津々。日本卓球の担当者(右)から説明を受けた

 
日本代表選手も使用する新作ラケットで試し打ち

日本代表選手も使用する新作ラケットで試し打ち

 
 日本卓球は震災直後、同市に対し試合で使う仕切り用フェンスなどを支援。各地から届く支援物資の仕分け会場などで大いに役立った。市民体育館が完成した際には卓球台4台を寄贈。協賛を続ける同大会では、参加賞や入賞者の景品としてタオルやラケット・シューズケースなどさまざまな用品を提供している。
 
 自身も競技者である同社営業第三部(仙台連絡所)の細井秀剛課長は「大会は自分の力を試す以外に仲間との交流の場でもあり、選手にとって大事」と継続を歓迎。コロナ禍による大会の減少は用具のメンテナンスにも影響しており、「大会が無いとラバーの張り替えをしない人が多い。定期的に替えないとプレーにも影響するので注意が必要」と呼び掛ける。
 
 東京五輪での日本代表選手の活躍で、長く競技を離れていた親世代が久しぶりにラケットを握ったり、その姿を見た子どもが「自分も」と卓球を始めたり…。細井課長は「卓球は生涯スポーツ。始める年齢に早い、遅いはない。勝ちたい、健康維持のためにと、それぞれの目的で長く続けてもらえれば」と願う。
 
一般女子の部に参加した高校生選手も躍動

一般女子の部に参加した高校生選手も躍動

 
一般男子の部にも高校生が参加。社会人選手と技を競い合った

一般男子の部にも高校生が参加。社会人選手と技を競い合った

 
 
 大会の結果は次の通り。
【中学生男子1年シングルス】
1位 髙清水瑛妥(釜石東中) 2位 小國潤(大槌学園) 3位 荒澤想(大槌学園)、小石裕一郎(大槌学園)
【中学生女子1年シングルス】
1位 香川真紀(唐丹中) 2位 小野愛姫(唐丹中) 3位 倉本麗(吉里吉里中)、佐野志央理(大槌Jr卓球スポ少)
【中学生男子2年シングルス】
1位 関谷省吾(吉里吉里中) 2位 菊池寛人(甲子小) 3位 白岩優一朗(甲子中)、得平空(大槌学園)
【中学生女子2年シングルス】
1位 香川彩夏(唐丹中) 2位 堀合美嶺(大槌学園) 3位 佐々木優那(大槌学園)、臼沢梓(大槌学園)
【一般男子シングルス】
1位 藤原周平(釜石クラブ) 2位 鈴木伸二(釜石クラブ) 3位 猪又颯太(釜石高)
【一般女子シングルス】
1位 本多寛奈(釜石高) 2位 田中彩乃(釜石高) 3位 渡邊明日美(釜石未来)
【一般男子団体戦】
1位 釜石クラブ 2位 KTクラブ 3位 チームたまり屋
【一般女子団体戦】
1位 釜石未来 2位 釜石高 3位 フレンズ釜石

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