災害時にボランティアセンター 釜石市と市社協が協定 設置や運営を円滑に
防災ボランティアセンターの設置・運営の協定を結んだ野田武則市長(左)と丸木久忠会長
釜石市と市社会福祉協議会(丸木久忠会長)は9月28日、大規模災害が発生した際に被災者支援に取り組む「防災ボランティアセンター」の設置や運営などに関する協定を締結した。ボランティア活動を円滑に進められるよう役割分担や協力事項などを決め、事前準備や対応を強化。全国からボランティアが集まる同センターの効果的な運営を目指す。
市内で大規模災害が発生した際に同センターを設置。市と連携しながら、市社協が主体となり運営する。災害情報を両者で共有、発災後のボランティア活動の調整を市社協が担い、市はそれを支援する。また、熊本県を中心に日本各地で発生した「2020年7月豪雨」以降、センターの設置運営に係る人件費や旅費の一部は公費負担となっており、市と市社協は今後、必要に応じ委託契約を結ぶ。
野田市長(左)と丸木会長(中)が協定書に署名した
締結式は市役所で行われ、野田武則市長と丸木会長が協定書に署名した。野田市長は、災害救助法の見直しが協定締結につながったことに触れ、「経費負担などを事前に定め、体制を構築することは意義があり、支援活動の強化につながる。いざという時の対応について研さんを積み、連携を深めたい」と期待を込めた。
締結後の懇談で連携強化へ思いを共有した
市社協では市内でのボランティア活動を推進するため、ボランティア登録や育成、訓練などを実施。東日本大震災の際はセンターの設置、運営を担った経験、実績もある。震災の復旧、復興ボランティアはこれまでに延べ8万人が活動していて、支援は今も継続。協定によりさらに態勢を整える構えだ。
丸木会長は「国や県から新たな津波災害の予測が発表されている。互いに連携し対応を詰め、市民の命を守る活動や、災害からの復興へ早めの手当てができるよう励みたい」と力を込めた。
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