障害者の社会参加促す 釜石・ふれあい福祉まつり ボランティア、市民と交流
福祉団体の手作り製品を求める市民らでにぎわった
釜石市内外の社会福祉団体が一堂に会し、障害者、ボランティア、市民が交流する「ふれあい福祉まつり」(同実行委員会主催)が3日、大町の釜石市民ホールTETTOなどで開かれた。障害への理解を深めてもらおうと、福祉作業所などによる物販やアート作品の展示といった多彩な企画を用意。家族連れらが訪れ、思い思いにブースをまわって楽しんだ。
障害の有無にかかわらず一緒にまちづくりに参画することなどを目的に開催し、今回で29回目。釜石や大槌の作業所や福祉団体が出店し、手作りの菓子や手芸品などを販売した。甲子町の80代女性は「みんなの頑張りが伝わってくる。一つでも多く買いたい」と品を手に取った。
わらび学園の販売ブースで接客を担当する利用者(右側)ら
大槌町の障害福祉サービス事業所「わらび学園」はパンなどを並べ、大盛況。接客を楽しむ施設利用者を見守る支援員の阿部功悦さん(47)は「コロナ禍の制限で外部との接触は減っている。外に出て人と触れ合うのは久しぶり。接することで、施設で行う作業の意欲につながれば」と期待した。
個性、独創性あふれる作品が並んだ展示コーナー
作品展示では、釜石祥雲支援学校の生徒らが授業の中で制作した絵画や陶芸などを紹介。文字や数字をつなげる奔放自在な造形表現が魅力の小林覚さん、カラフルでポップな作風が目を引く藤原美幸さん、さまざまな苦労を抱えて生きる人の姿を描く古川祐市さんら地元アーティストの作品も並んだ。
フラダンスなどステージイベントを楽しむ来場者
安価な品が並んだバザーは大勢の人でにぎわった
ステージイベントではフラダンス、ギターや大正琴の演奏などがあり、会場を盛り上げた。隣接する釜石PITでは釜石商工会議所女性会による福祉バザーも。日用品や雑貨などが並び、掘り出し物を格安で手に入れようと多くの人でにぎわった。
同実行委員長を務める市社会福祉協議会の丸木久忠会長は「団体や施設のさまざまな活動を紹介できる機会。多様性を理解する人の裾野が広がり、楽しい時間を共有してもらえるとうれしい。街なかを行き交う人が立ち寄りやすい、半屋外式の会場でより触れ合いが進むようになった」と喜んだ。
釜石新聞NewS
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