自由に弾いて♪釜石市民ホールにストリートピアノ 釜石商議所青年部が寄贈「音で街を明るく」
釜石市民ホールに設置されたストリートピアノ
誰でも自由に演奏できる「ストリートピアノ」が8日、釜石市大町の市民ホールTETTOにお目見えした。市が、釜石商工会議所青年部(宍戸文彦会長、会員28人)から寄贈を受けて設置。同日の寄贈式典では、かまいしこども園(藤原けいと園長)の園児10人がピアノ演奏に合わせて歌声を響かせ、「テットにすてきなピアノがきてうれしい」と喜びを表現した。
贈られたのはヤマハのアップライトピアノ1台で、同ホール1階共通ロビーに設置。釜石商議所青年部が東日本大震災から復興したまちの新たなにぎわいづくりに役立ててもらおうと、会員らから寄付を募って購入し、市に寄贈を申し出た。管理を担当する同ホールでは「催しなどに影響がなければ、誰でも自由に弾いてもらえるようにしたい」としている。
ピアノの設置を祝って歌声を響かせた子どもたち
「きれいな音だね」。鍵盤に手を伸ばして音を確認
式典で、園児たちは保育教諭のピアノ伴奏に合わせて歌や踊りを披露。実際に鍵盤に触れて、音を確認したりした。小笠原大智(ひろとも)君(5)は「きれいな音だった。さっき歌った『ツバメ』を弾けるようになりたい」とうなずいた。
寄贈した釜石商工会議所青年部の会員ら。手前が宍戸会長
宍戸会長(47)は「震災後、まちは再構築されたが、これからは心の復興が課題になる。音楽は心を和ませ、希望を持たせてくれる。音を使って中心市街地を明るく盛り上げたい。このピアノが釜石を訪れるきっかけ、観光資源になれば」と期待した。
ストリートピアノで音を奏でる楽しさを共有
設置されると早速、演奏に来る人も。吹奏楽部の先輩(大学生)と連弾を楽しんでいた市内の高校生は「立派なピアノを自由に弾けて、すてきな思い出になる。温かい音がいい。音楽は詳しく知らなくても人とつながれるし、語らずとも伝わるものがある。また弾きに来たい」と笑顔を重ねた。
釜石新聞NewS
復興釜石新聞を前身とするWeb版釜石新聞です。専属記者2名が地域の出来事や暮らしに関する様々なNEWSをお届けします。取材に関する情報提供など: 担当直通電話 090-5233-1373/FAX 0193-27-8331/問い合わせフォーム