浜の活力はお母さんたちの笑顔〜浜料理で交流会 釜石・大槌漁協女性部アイデア交換 、沿岸振興局が主催
地元水産物のアイデア料理が並び、参加者は興味津々
釜石大槌地域の漁協女性部を対象とした浜料理交流会は8日、釜石市平田の県水産技術センターで開かれ、約40人が地元の水産物を活用した料理を味わいながら親睦を深めた。
県沿岸広域振興局が主催。浜のにぎわいやコミュニティーの再生に向け、漁協女性部の活動を活発化させるため、昨年に続いて開催した。
管内の6漁協女性部が参加し、それぞれオリジナルの浜料理を持ち寄って試食。魅力ある浜料理の発掘や商品としてのスキルアップも目的で、参加者は調理方法などを情報交換し、それぞれの料理を磨き上げるヒントにした。
釜石湾漁協釜石女性部の「コロコロたこちゃん蒸し」は、刺し身で食べるのが定番のタコをシューマイ風に仕上げたメニュー。新おおつち漁協女性部は郷土料理のサケ汁を提供した。
釜石東部漁協女性部はヒジキの白和え、唐丹町漁協女性部はワカメと豆腐のクルミ和えを出品。豆腐、クルミと同じ材料を使っても作る工程の違いで食感や風味が異なり、調理の仕方や工夫を学ぶ参考例になっていた。
浜料理を通じた交流を楽しみ、笑顔を見せる漁協女性部のメンバー
釜石湾漁協平田女性部は、年間を通して地元のかご漁で揚がるアイナメを活用した料理で、パプリカやピーマンなど彩りのよい野菜と合わせて炒め、甘酸っぱい味付けにした。下味を付け油で揚げることでアイナメの臭みを取るなど工夫。佐々木信子副部長は「料理の勉強会に生かせそうなアイデアをもらった。いろんな話を聞く良い機会になった」と話した。
同白浜浦女性部はワカメの芯を中華風に味付けした炒め物を提案。佐々木淳子部長は「魚が揚がらず、アワビの実入りも悪い。貝毒もあり厳しい一年」と振り返りつつ、「浜の活力はお母さんたちの笑顔。楽しくおいしくごちそうになり、力にしよう」と交流を楽しんでいた。
スキルアップセミナーも開かれ、同センター利用加工部の田老孝則部長が加工品づくりに当たっての心構えについて講話。主催の沿岸振興局水産部は「浜を料理で盛り上げてほしい」と呼び掛けた。
(復興釜石新聞 2018年2月10日発行 第663号より)
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