ラグビーW杯カウントダウンボード、市民ホールに設置へ〜釜石商工高校が協力


2017/11/25
復興釜石新聞アーカイブ #地域

ラグビーW杯のカウントダウンボード製作に取り組む釜石商工高生

ラグビーW杯のカウントダウンボード製作に取り組む釜石商工高生

 

 2019年ラグビーワールドカップ(W杯)のPRと機運醸成を図ろうと釜石市は、県立釜石商工高(千葉尚校長、生徒350人)の協力を得て、釜石での試合開催日(1戦目)までのカウントダウンボードを製作している。今月末までに完成する見込み。大町の釜石市民ホールに設置し、釜石開催まで650日となる12月14日に除幕式を行う予定だ。

 

 釜石では、建設中の「釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)」で2試合が行われる。9月25日にフィジーとアメリカ地区2位が、10月13日にアフリカ地区1位と敗者復活戦勝者が対戦する。

 

 カウントダウンボードの設置は、大会に向けた市民の参画意識の高揚、次代の地域産業を担うものづくり人材育成の一助にと企画。製作は同校の工業クラブ(佐々木颯太部長、生徒9人)が担い、製作費(30万円)を釜石ライオンズクラブ(LC、鎌田博之会長)が支援した。

 

 ボードは縦90センチ、横1メートル80センチ。建築資材の薄い板「コンパネ」を使ったフレームに、発光ダイオード(LED)で文字をスクロール表示する電光板を取り付ける。フレームには市のイメージキャラクター「かまリン」、市の花「はまゆり」、虎舞などの絵柄が貼り付けられ、釜石らしさにあふれたデザインに。コンパネと断熱材で作った橋野鉄鉱山(高炉跡)の石組みをモチーフにした台座や、鉄板を切って、曲げて、溶接して作るラグビーボールのオブジェと組み合わせると完成する。

 

 製作は今年8月から開始。それぞれ得意分野を生かして、ボードの電源や電光表示プログラム、絵柄部分を電気電子科、台座の組み立てや塗装、オブジェの溶接などは機械・電子機械科の生徒が担当。部活動などの時間に製作を進めている。電光板の文字は、1戦目の開催までの残り日数、対戦国などを周知する内容を予定。

 

 製作状況を公開した16日時点での進み具合は8割。今後は台座の塗装、オブジェの磨き作業など仕上げを進める。

 

 電光板の表示プログラムを担当する佐々木部長(3年)は「開催日を知り、楽しみにしてもらえるようなボードを完成させたい。W杯をきっかけに、たくさんの人が釜石に興味を持って、まちが活気づくことにつながれば、うれしい」と期待する。

 

 釜石LCが支援した製作費は、震災を機に愛知県の東海LCから贈り続けられている復興支援金を充てた。作業の様子を見た鎌田会長は「想像以上のものができる」と、うれしそうに話した。

 

(復興釜石新聞 2017年11月18日発行 第640号より)

 

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