盛り土本格化「早く戻りたい」思い募る〜東部地区高架橋東側、復興工事見学会

2016/08/22|カテゴリー:復興釜石新聞 地域

今後、本格的な盛り土工事が始まる浜町地区

今後、本格的な盛り土工事が始まる浜町地区

 

 釜石市が行う東部地区の震災復興事業のうち、国道45号高架橋東側の大規模造成工事区域(只越町の一部~東前町)で7日、地元住民や地権者らを対象とした現場見学会が開かれた。同エリアでは最大7メートル(標高8メートル)の盛り土造成を計画し、今後、市道浜町東前線(バス通り)から山側の宅地などの盛り土工事が本格化する。見学会の参加者は、先月示された工期の見直しを受け、これ以上の遅延が出ないよう要望。工事関係者は「連携して工程通り進めていきたい」と決意を新たにした。

 

 見学会には42人が参加。施工する熊谷組・小澤組特定建設工事共同企業体(安間正明所長)が説明にあたった。参加者は、現場代理人の石川晋さん(熊谷組)の案内で施工現場を見て回り、盛り土の高さを表示した大型看板などを見ながら造成地のイメージを膨らませた。

 

浜町の造成工事現場を見て回る参加者

浜町の造成工事現場を見て回る参加者

 

 国道45号東側の復興工事は2014年8月に着手。これまで、バス通りから海側の水産加工団地の造成や魚河岸線の道路整備などが進められてきた。今後、バス通りを含む山側の造成工事が本格化する。

 

 バス通りは現ルートに盛り土して新設する計画で、仮設道路の一部が先月から供用を開始。仮設道路は2期工事に入り、9月から新道の地盤改良、擁壁築造工事が始まる。魚河岸線は今年中にほぼ完成する見込みで、仮設道路と魚河岸線を利用しながらエリア内の通行を確保する。宅地などの造成は、9つのブロック単位で順次着工。年内に只越町(11月)、東前町(12月)エリアの工事に着手する。

 

 最大盛り土高7メートルは建物2階の高さに相当。盛り土容量は約26万立方メートル(25メートルプール540杯分)で、盛り土の側面はコンクリートブロックを積んで支える。

 

 造成地には自力再建(宅地、商業地、駐車場など)、公益施設用地196区画を整備。市の復興公営住宅(集合タイプ)1棟を浜町1丁目(市営ビル向かい)に建設する計画となっている。

 

 市が先月開いた東部地区復興まちづくり協議会では、同エリアの造成完了時期が工程の問題などで、昨年5月に示した時期より最大16カ月遅れることが説明された。工期の見直しで、自力再建用地の最も早い引き渡しは、来年6月(只越町)になる見通し。造成工事全体の完成は18年10月を予定する。

 

 被災した東前町で自宅の再建を計画する夫婦は、震災前、隣合わせで暮らしていた長男家族と一緒に住む家を建設予定。宅地の引き渡しが1年遅れると聞き、「高校生の孫を新しい家から送り出したかったが難しそう。着工の遅れで生じる問題も心配される。とにかく早く戻れるよう(造成工事を)進めてほしい」と願った。

 

 市は同エリアの工事の遅延理由として、水道管などのライフラインの切り回し作業やふくそうする埋設管(使用していない管)の撤去に時間を要していること、不発弾探査中の水道管破損事故による工程の変更、住民の生活道路確保のための施工計画の見直しなどを挙げている。

 

(復興釜石新聞 2016年8月13日発行 第512号より)

 

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