「祈りのパーク」犠牲者追悼の礎に、鵜住居防災センター跡地にがれき搬入

2016/04/18|カテゴリー:復興釜石新聞 地域

鵜住居地区防災センターを解体したコンクリート片に手で触り、犠牲者に思いを寄せる遺族ら

鵜住居地区防災センターを解体したコンクリート片に手で触り、犠牲者に思いを寄せる遺族ら

 

 東日本大震災で多くの住民が逃げ込み津波の犠牲となった鵜住居地区防災センター跡地に釜石市が整備する追悼公園「祈りのパーク」(仮称)に、センターを解体した際に出たコンクリート片が利用されることになり、震災から5年1カ月の11日、現地に搬入された。追悼公園は年内にも着工、来年3月11日までの完成を目指す。

 

 同センターは2014年2月に解体されたが、市はその際、備品や壁、供物の一部を保管。発生した約420立方メートルのコンクリート片のうち350立方メートルは市内の盛り土工事の資材として使われ、残りの約70立方メートルは、復興スタジアムが建設される鵜住居小・釜石東中跡地に保管していた。

 

 震災メモリアルパーク整備検討委員会の中で、「解体で出たコンクリートを活用したい」との意見が出たことを受け、市が具体化。復興事業の進展で保管場所からの移動が必要になったことや、パーク整備予定地の基盤整備が進んだことから、予定地に運び込むことにした。

 

 同パークに使用されるのは約10立方メートルで、この日はトラック2台に分けて搬入。地元住民や市の幹部職員ら約30人が黙とうした後、野田武則市長が献花し、鎮魂の祈りをささげた。

 

 運び込まれたコンクリート片は、追悼公園に造られる高さ5㍍の築山の基礎部分に埋め込まれる。残りは周囲の盛り土などに使用する予定。築山の頂点には慰霊碑などの追悼施設を整備。周辺には桜などを植樹する。

 

 野田市長は「震災から5年を経過し、やっと一歩を踏み出すことができた。鵜住居地区防災センターは3・11を象徴する場所。二度と悲劇を起こさないよう検証を続けていく」と誓った。

 

(復興釜石新聞 2016年4月13日発行 第478号より)

 

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