冬越え「橋野鉄鉱山」センター再開、外国人観光客対応充実 音声ガイド開始〜世界遺産登録2年目 高まる期待

2016/04/11|カテゴリー:復興釜石新聞 観光

二番高炉前で観光ボランティアガイドの説明を聞く「ぱしふぃっくびいなす」の乗船客ら

二番高炉前で観光ボランティアガイドの説明を聞く「ぱしふぃっくびいなす」の乗船客ら

 

 冬季間(12月9日~3月31日まで)、休館していた釜石市橋野町の「橋野鉄鉱山インフォメーションセンター」が4月1日から開館した。センターでは増加が見込まれる外国人観光客にも対応可能な設備を追加。高炉跡内の説明看板も更新され、「橋野鉄鉱山」の世界遺産登録から1年を迎える本年度の、さらなる関心の高まりに期待が寄せられる。

 

 同センターの今季の開館に伴い、センターや高炉跡にはさっそく県内外から家族連れや団体客などが訪れている。2日は客船「ぱしふぃっくびいなす」のオプショナルツアーで乗船客22人が見学に訪れた。釜石観光ボランティアガイドの案内でセンターの映像や展示物を見学後、高炉跡を巡り、日本の近代化に大きく貢献した釜石の製鉄の歴史に理解を深めた。

 

 妻とツアーに参加した岐阜県美濃市の朝日繁光さん(80)は「鉄を扱う仕事をしていたので一度来てみたかった。こんな山奥に近代製鉄の礎があったとは。釜石で作られた銑鉄が全国に行ってますからね。素晴らしいですね」と感心した様子でバスに乗り込んだ。

 

 同センターでは、明治日本の産業革命遺産・橋野鉄鉱山を説明する映像(約11分)に新たに英語版を追加。画面下のボタンを選択すると、英語表記の映像と音声が流れる。高炉跡の見学時に携帯できる音声ガイド機器の貸し出し(300円)も開始しており、100セットを用意する。日本語、英語、中国語、韓国語のいずれかを選択でき、ペン状の機器を地図上のポイントにタッチすると、その場所についての解説を聞くことができる。音量も十分で少人数グループの見学にも対応できる。高炉跡内の説明看板は4基(一番高炉、二番高炉、御日払所、大門=高炉入り口)を更新した。

 

4カ国語対応の音声ガイド機器

4カ国語対応の音声ガイド機器

 

 同センターには昨年度(4月1日~12月8日まで開館)、前年度に比べ7.18倍の4万3316人が来館。世界遺産登録勧告が出された5月4日以降、来館者が急増し、登録が正式決定した7月は約7千人、お盆で帰省、観光客が増えた8月は9千人近くが訪れた。1日で約1千人を記録した日もあり、登録後の土・日曜は平均300~400人で推移した。高炉跡に直接、足を運んだ人も含めると、見学者数は同数字をさらに上回ると見られる。

 

 センターの管理には市から委託された橋野町振興協議会(菊池成夫会長)があたり、本年度は1日2人体制で来館者の応対や遺跡敷地内のパトロールを行う。菊池会長は世界遺産登録後の大きな反響に驚きつつ、「他の世界遺産の例を聞くと登録の翌年の方がさらに見学者が増えるという話もある。今年が大事。遺跡の価値を十分に理解してもらえるよう音声機器や現地ガイドの利用を勧め、周辺の自然環境も含め見学者の満足度を高めていけるよう努力していきたい」と話す。

 

 同センターの開館時間は午前9時半~午後4時半まで。

 

(復興釜石新聞 2016年4月6日発行 第476号より)

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